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2025年2月17日月曜日

アヌビス(Z.O.E)


ゲーム「ZONE OF THE ENDERS」シリーズに登場。

火星の軍事組織「バフラム」に所属する人型機動兵器「オービタルフレーム(OF)」の一体。
「オービタルフレームの父」と呼ばれるリコア・ハーディマン博士によって
ジェフティと同時期に設計された兄弟機。2機が近づくと共鳴反応が発生する。
ジェフティ同様、博士が立案した「アーマーン計画」の一翼を担う存在とされる。
操縦者(ランナー)はノウマン。木星コロニー・アンティリアにおいて
ハーディマン博士の腹心達により開発された。
「アーマーン計画」の全貌は軍事要塞「アーマーン」を起動することで、
大規模な空間圧縮を行い、太陽系全域を破壊することだった。
アヌビスとジェフティの両機はその起動と停止の鍵を担っている。
従来のOFと桁が違う程のパワーとスピードを持ち、
背部に装備された6基の翼状のウィスプは、スラスターと大型ジェネレータを兼ねている。
ベクタートラップの圧縮空間を利用した攻撃の反射と屈折、
機体そのものをベクタートラップに収容してステルス行動を可能としている。
ウーレンベック・カタパルトの応用による亜光速移動能力「ゼロシフト」も備え、
擬似的な瞬間移動を可能とする。当初、ジェフティがゼロシフトを利用できないのは
アヌビスの方が先に完成したためであり、本来は性能に差はない。
武装は電磁式の銛「ウアスロッド」、折れ曲がるように進むレーザー「ハウンドスピア」、
2種類の追尾性能を持つバーストショット「戌笛」など。
バーストアタックによる攻撃は、火星に宇宙から確認できるほど巨大な穴を穿つ威力を持つ。
サポートAIとして独立型戦闘支援ユニット「DELPHI(デルフィ)」を搭載している。
このDELPHIはジェフティに搭載されているAI、ADAの姉妹機である。
しかし、禁忌とされたメタトロン(機体)との完全な結合を望んだノウマンは
彼女の機能をほとんど使用しなかった。
2172年に勃発したアンティリア事件によって、作戦の指揮官ハーディマン博士の息子でもある
ノウマンの手に渡って以降、彼の乗機となる。
レオ・ステンバックの駆るジェフティとノウマンの部下ヴァイオラ・ギュネーの駆るネイトの最後の対決後、
突如出現。ゼロシフトの圧倒的なスピードと桁外れの出力を活かし、ウアスロッドのみで
ジェフティを終始圧倒し続け、撃墜寸前まで追い詰める。
しかし宇宙船アトランティス号の艦砲射撃により妨害され、ジェフティを仕留めそこねた。
その後2174年。仲間を守るためにバフラム艦内に突入してきたディンゴ・イーグリッドの駆る
ジェフティの前に再び出現。ゼロシフトの圧倒的なスピードでジェフティを翻弄し、
圧倒的な実力差でジェフティを捕獲した。
後にゼロシフトを手に入れてスペック上はアヌビスに並んだジェフティと再度対決。
アーマーンの起動後、圧縮空間内でジェフティとの戦いは、ジェフティの勝利となる。
この戦いで機体は大破していたが、アーマーンと融合することで再起動。
この姿はノウマン曰く「メタトロンとの完全なる結合」。同じく内なる力を「開放」したジェフティと再度激突。
無限ともいえるエネルギー供給による驚異の修復能力、OFの域を超えた耐久性をもって
ジェフティに迫るが、ゼロシフト使い同士による亜光速の死闘を制したのはジェフティだった。
アヌビスの機体は上半身のみ残っていたが、起動したアーマーンを停止させるために利用され、
自爆により完全に消滅した。

2001年発売、ハイスピードロボットアクションゲーム「ZONE OF THE ENDERS」シリーズ。
特に2作目の「ANUBIS ZONE OF THE ENDERS」は2度のリマスタリングが行われるほど
国内外問わず人気が高く、金字塔といっても差し支えない。
そして主人公機ジェフティと対となる最強にして最後の敵「アヌビス」。
機体のモデルとなったのはエジプト神話における冥界の神アヌビス。
ジャッカルを模した頭部と、ジェフティには無いケーブル状の尻尾を持ち、
有機的ながら幽鬼染みた出で立ち。6基の大型スラスター兼ジェネレータであるウィスプの威圧感、
そして他のオービタルフレームが航空機の延長線上にいる中、ゼロシフトの存在が一線を画し、
最早オーバーパワーといえるほどの性能差が見せつけられる。
1作目登場時のゼロシフトの圧倒的なスピードによる逃げられないと思わされる絶望感は凄かった。

2024年11月19日火曜日

ABCロボット


映画「ジャッジ・ドレッド(1995)」に登場。

錆色をした戦闘用ロボット。両手に機関銃が内蔵されている。
犯罪者リコが訪れた武器屋に安置されていた。
核戦争後、全て機能不全になったとされたが、
武器屋の店主曰く「探せば手に入る」という。
製造から50年、60年近く経っていたがリコが修理したことで活動を再開。
リコを主人と再認識させ、リコらと共にメガシティで暴れまわる。
その後ファージーを負傷させ、ハーシーを人質に取り、
彼女の首をへし折ろうとしたが、負傷したファージーの決死の行動によって、
背後を取られ、首周辺の動力ケーブルを引きちぎられてしまう。
最終的に前のめり倒れ、活動を停止した…

映画「ジャッジドレッド」に登場する戦闘ロボット。
映画の出来については触れずに、この唐突に登場したロボットについて。
人間的な顔の造形と赤い目、マッシヴなボディ。
一発で悪役かつ、力自慢であることを表現できているのは
素晴らしい。原作コミックには登場しないロボットであり、
元ネタはイギリス・コミック「ABC warriors」からであり、
本作では何故かカメオ出演という扱い。

2024年5月9日木曜日

幻獣666(げんじゅうとりぷるしくす)

ゲーム「R-TYPEⅢ:THE THIRD LIGHTNING」に登場。

「第三次バイドミッション」にて遭遇するバイド。
リクジオネータ撃破後に、崩壊する自動兵器工房を遡った先にある、謎の空間で待ち受ける。
空間移動後の実体化時に、機動砲台と原子レベルで融合した異次元獣がその正体。 
無機物と有機物が混合した姿をしており、巨大なトゲ付きの殻をもつ虫のようにもみえる。
中央にある目がR戦闘機を常に捉えており、4つの砲台は射線上に入るとレーザーを発射する。 
また4つのスラスターを駆使して高速突進を仕掛けてくる。
しかし直線的な動きしかできないため、突進されても避けるのは簡単。 
その弱点をカバーするように、空間に敷かれた線路上を移動する破壊不能な3つのプラズマ球と
空間そのものが回転するため、繊細な操作が要求される。
さらに幻獣がダメージを受けると幻獣の突進速度と空間の回転速度が上昇するため、
より難易度が上昇する。 R戦闘機との戦闘の末、撃破された。
 
暑苦しい工場を逆走した末に、待っていた更なる地獄。
ゲーム「R-TYPEⅢ」の第四面の真のボス、それが幻獣666。
ゲートキーパー(中ボス)であるリクジオネータを破壊してからが本当の地獄であり、
逆走しながらの敵とステージギミックを踏破すると、待っていたのはよくわからない何か。
待て待て、さらっと幻獣とか異次元獣とか説明されても、何が何だか。
だが、ボスは待ってくれない。まさかのステージ大回転と破壊不能ギミック、
怒涛の攻撃がプレイヤーを追い詰める。
逆戻りステージ道中の発展系、もとい進化系ともいうべき難関ボス。
もれなく画面酔いがセットになって、プレイヤーの操作ミスを誘う。
唐突に現れ、わけもわからず撃破するが、異次元獣という存在の説明は劇中特にない。
R-TYPEの世界には異次元で活動する生命体がポピュラーであるということなのだろう。
実際後々の作品で、そういった存在が出てきてはいる。

2016年5月24日火曜日

リクジオネータ

ゲーム「R-TYPEⅢ:THE THIRD LIGHTNING
R-TYPE TACTICSⅡ」に登場。

「第三次バイドミッション」にて遭遇する、
完全自動兵器工房を支配するバイド。
工房の中心制御装置であり、工房の最奥に設置されている。
工房全体がバイドによって空間ごと取り込まれており、
元々は人類側の兵器開発を担っていたと思われる。
バイドによって支配された工房はそれ自体が悪意の塊であり、
全てを押し潰すように迫る圧搾機、流体と化した熱硬化性素材が
炎となって回廊を走り、障壁が退路を塞ごうとする。
このバイドは本体であるリクジオネータ・コアと
コアの防衛装置であり、レーザー砲台のリクジオネータ・サテライト2機で構成されており、
さらに3枚の障壁がコアへの直接攻撃を防ぐ。
天井と床にあるサテライトは左右に移動しながら攻撃を繰り出し、
並大抵の攻撃では破壊できないが、コアを破壊することで
サテライトも連鎖的に破壊されるようになっている。
しかしコアは3つあり、1つ破壊するとその後ろから新しい3枚の障壁と共に現れる。
さらに自壊したサテライトとは別種のサテライトも同時に出現するため、
益々激しくなる攻撃をかわしつつ、計3回コアを破壊しなければならない。
サテライトの攻撃パターンは1つ目のコアでは垂直方向に弾を撃つ。
2つ目ではR戦闘機を狙って弾を撃つようになり、
3つ目では3方向に広範囲に撃ってくるようになる。
出撃したR戦闘機により破壊され、兵器工房もまた沈黙するかと思われたが…

湿った獣の体内を抜け出た先は、暑苦しい工場だった。
ゲーム「R-TYPEⅢ」の第四面はボスにたどり着くまでが大変。
いきなり押し潰そうと迫る床と天井はまだ安全地帯がわかるのでいいとして、
後半の障壁と流れる熱硬化性素材のコンボは酷い。安全だと思った場所が障壁が閉じる場所だったり、
ここは流れが来ないと思った場所も、障壁によって進路変更した熱硬化性素材が流れ込んできたり、
そんな中雑魚敵の攻撃にも気を配らなければならない。
前の三面ボスと同じように、道中のステージがキツイのでボス自体はそこまで強くない。
上下のサテライトの動きに注意すれば、問題なく倒すことが出来る。
しかしこいつは通称ゲートキーパー。まさかのボスBGM付の中ボスである。
真の四面ボスを倒すために、道中を逆戻りしてからが本ステージの本番である。
ちなみにTACTICS版のコイツのコアは、強力な広範囲射程の光学兵器を引っさげており、
迂闊に近寄ればサテライトの索敵範囲の広さもあって、障壁ごとぶち抜いて致命的な一撃をかましてくる。

2016年4月22日金曜日

ゼイラムロボット

映画「ゼイラム2」に登場。

異星人が開発した新型の戦闘ロボット。
支援戦闘用として開発、賞金稼ぎの捜索者イリアの支援及び
模擬戦で動作確認を行う予定だった。
重火器による遠距離戦闘は言うに及ばず、近接戦闘においても高い戦闘力を持つ。
武装は頭部にバルカン砲とマシンガン、両胸にバリア発生器、
ミサイルランチャー、グレネードランチャーを搭載。
両腕にはブレード、バズソー、小型誘導ミサイルが納まっている。
そのシャープなボディは高い機動性と高い強靭性を両立させており、
バリアも合わさり小火器を意に介さない近接戦闘を行うことが出来る。
また密閉空間「ゾーン」を発生させる機能も持っている。
その制御系には生体ユニットが使われているが、機械自体にも制御システムがあるようで
機械が生体を支配する形で演算処理を行い、稼動している。
その生体ユニットには生物兵器「ゼイラム」の本体が組み込まれており、
開発当初はゼイラム自体の危険性を度外視していたのか、
後に高確率で暴走することが判明して初めて、破壊が決定された。
暴走するとロボット自体の性能だけではなく、周囲にあるものを体の一部として取り込む、
手にしたものを武器として変化させる、自身の身体を変化させる、
リリパットの作成など、ゼイラムとしての能力も発揮する。
単体でも不死身と見紛うばかりの生命力を持つ生命体ゼイラムが
頑丈な機械のボディを手に入れたことで、より恐ろしい生物兵器となっており、
またロボット自体の動力源はゼイラムと共有されておらず、
イリアとの戦闘で一時機能停止に追い込まれても、
ゼイラム本体が周囲の電力を供給して再起動を促す、
ロボットが致命的損傷を受けても本体が無事ならば行動可能など、不死性に磨きがかかっている。
当初はイリアの仕事のサポートとして送り込まれる予定だったが、
仕事が迅速に片付いたことと、転送に遅れが生じたため、サポートは中止となり、
イリアとの模擬戦のみとなった。しかしイリアが盗賊カヌートと賞金稼ぎに襲撃に合った所、
ちょうどそこへ転送され、イリアの制止も聞かず、賞金稼ぎ全員を殺害。
その一方的な虐殺といえる行動にイリアは模擬戦を放棄した。
このときロボットの胸部の外装が剥がれてしまっており、ゼイラムの本体が剥き出しになっていた。
そこへ虫の息だったカヌートの返り血を浴びてゼイラムが覚醒し、暴走。
イリアと自身を「ゾーン」の中に閉じ込め、模擬戦と称して、イリアを執拗に追跡する。
一度は機能停止状態と追い込まれるも、ゼイラム本体によって再起動される。
その後イリアとの激闘の末、ロボットは全壊。ゼイラム自体は「ゾーン」外へと逃亡を図るも
イリアによって阻止され、「ゾーン」と共に消滅した。

雨宮慶太氏のどこか和風なロボットデザイン、「ゼイラム2」。
雨宮氏の描いた新たなゼイラム(ロボット)の顔つきはどこか狐に似ている。
劇中最初はお馴染みの三度笠登場、中盤から衣装を脱ぎ捨て、
今までと装いの違うロボットボディを披露。
これが一作目とはまた違った意味でカッコイイ。
よりアクションに重点を置くためなのか、シャープでスマートな姿ながら
全身に内蔵された重火器というロマンの詰まった見た目。
機械の身体を手に入れたゼイラムは前作より増して、不死身の殺戮マシーンで大暴れ。
蛇のような本体も艶かしさが、二割り増しになったような感じだ。

2014年12月19日金曜日

マザーコンピューター

ゲーム「グラディウス」に登場。

要塞ゼロス最奥に存在するゼロスの心臓部。ビックバイパーの最終目標。
人の脳によく似た形をしており、一種のバイオコンピュータと思われる。
要塞の機能は全てこのコンピュータによって制御されている。
天井と床から出ている6本の神経に繋がれており、空中で静止している。
弱点は神経と床との接続部分であり、これを破壊することで要塞ゼロスを破壊できる。
ビックバイパーによって破壊され、バクテリアン軍は壊滅したかに思われたが…

初見だと「なんでこの脳味噌破壊できねぇんだよ!っていうかなんで脳みそ!?」っとなる
(筆者はそうだった)敵、というかオブジェクト(?)なのだろうか、ともかくビックバイパーの最終目標。
ゲーム「グラディウス」のラストステージを飾る、この脳味噌は要塞ゼロスの中枢であり、
脳味噌自体に当たり判定はなく、上下にある天井と床に繋がっている神経を攻撃し
全てを破壊すればゲームクリアである。ちなみに神経を破壊しなくても勝手に自滅してくれるので、ラストステージにしては呆気ない。
後にシリーズ恒例化し、ゲームの最後を飾る敵は大抵脳みそ関連の敵なのだが、
脳味噌単体での敵は、この最初の一作のみだと思われる。

2014年8月7日木曜日

X9

アニメ「サムライジャック」第50話「Tale of X9」に登場。

暗殺ロボット。簡素な帽子にコート、革靴に身を包む。
二丁拳銃の使い手であり、引退していたが、愛犬のために今一度銃を取る。
雨の降る街を一台の車が駆け抜けていく。運転するのは一体のロボット。
ロボットは車のオーディオにCDを入れ、車の中をトランペットの音で満たす。
「可愛いルル」。ロボットは一人呟く。ロボットの名前はX9。
彼は雨が嫌いであり、それは感傷的な気分に彼をさせるからだ。
本来ロボットは感傷などという感情を抱かない。何故、その矛盾が生まれたか。
機械の頭から自身の記憶を辿りつつ、自分の出自を独白する。
かつて彼は、アク配下の科学者たちによって生み出された暗殺ロボット「Xシリーズ」の中の一体であった。
Xシリーズが生まれた理由は、アクが世界征服を手早く行うため、反対勢力の制圧のため用いられた。
彼らの仕事に感情は必要なかったが、生みの親の一人である風変わりな科学者が「面白そうだから」という理由で
物事を学んで理解し、感じる特殊な学習チップをその中の一体に組み込んだ。それがX9だった。
彼は起動後、チップによって他のXシリーズが得られない情報を学んだ。感情と善悪の知識を。
自分と仲間が行っていることは悪であると認識しつつ、反対勢力を狩り続ける。
ロボットは死や生を感じることはなかったが、X9は生きるために仕事を続けた。
彼らXシリーズの欠点は死を恐れないため愚直に攻撃し続ける事しかできず、攻撃を避けることをしなかった。
しかし他のXシリーズにはない感情を得たことから、X9は暗殺において戦略的な行動を取ることが出来た。
次々と仲間が破壊されていく中、ただ一体あらゆる攻撃を避け続けながら戦うX9。
全ての仲間が破壊された激戦の最中、湧き上がるのは仲間たちを奪われたことによる怒りの感情だった。
その感情の赴くままに破壊を繰り返す。街を火の海に変えたX9。そんな彼に奇妙な出会いがあった。
それは一匹の犬、大きくて奇妙なハート型の舌を持ち、そんな舌を出す笑顔が特徴的で、犬種はパグだった。
炎が燃え盛る中、彼はこの小さな生き物を見つめ、犬もまた彼を見つめた。
犬の笑顔に釣られてか、X9の金属で出来た顔にも笑顔が浮かぶ。彼は座り込むと犬の頭を撫で、犬を持ち上げて顔に近づける。
犬は嬉しそうに金属の顔を舐め上げた。X9はこの奇妙な出会いに感動を覚え、犬をルルと名づけ、連れ帰った。
この小さな生物との遭遇は怒りに包まれていた彼の感情を和らげ、慈愛を、そして同時に疲れを感じさせた。
彼は自らの感情に従い、仕事を辞める決意をした。丁度その頃、アクの下に主力となる次世代のロボット「バグドロイド」が完成した。
必然的に彼はお役御免となったが、彼は気にしていなかった。ルルとの新しい生活が待っているからだ。
X9はトランペットの演奏に楽しみを見つけ、ルルはそんな彼の演奏を満足そうに聴くのが日課となった。
彼はこの幸せな時間が長く続くものと思っていた。だがある日、ルルが急に姿を消した。
X9の心は嵐のように混乱したが、一本の電話が彼の平和な時間を奪った理由を告げる。
電話はかつての上司であるアクからであり、自身の王国を揺るがす存在、ジャックを始末しろという命令だった。
ルルはアクに誘拐されており、命令に従わなければ、愛犬の身に何が起こるかわからない。
X9は最早手に取ることはないと考えていた銃に手を伸ばし、仕事着に身を包む。
街に車を走らせると、何処かで煙が上がっている。車を止め、煙の発生場所を探る。
バグドロイドの残骸が転々としており、その先にはバグドロイドたちの残骸の山が出来ていた。
自身よりも高性能なはずのドロイドたちが破壊されたのを見て、X9は自身の勝算は低いと感じた。
そして雨の降る街。自身が生み出された工場の前で、X9は車を止めていた。
雨が降るのを待ちつつ、ルルの写真を眺める。雨が止み、ルルを取り戻すためにX9は車を降りた。
薄汚い工場の奥で焚火の音。焚火の明かりがターゲットの影を壁に映す。
壁に背を預け、にじり寄る。ブランクからか足下にボルトがあることに気づかず、音が響く。
銃を構えながら飛び出す。すでに相手は姿を消していた。身を隠せる場所を虱潰しに発砲する。
背後に影と下駄の音。すぐにX9は音がした方へと向かう。迷路のような工場の中での追跡劇。
弾は一発も当らず、いつの間にか電源を入れられて蘇った工場の騒音が、X9を混乱させる。
いつしかパイプが張り巡らされた区間に入り、相手の姿は全く見えなくなっていた。
音と気配のみを頼りに、銃を向ける。弾は一向に相手を捕えず、パイプを打ち抜くだけ。
パイプから溢れ出た蒸気が周囲を巡り、X9の銃身に水滴が垂れ、X9の金属の顔にも汗のように浮かぶ。
彼の焦りを、敵は自分を捉えていながら、自身は敵を捉えていない。そんな状態を水滴が表したようだ。
X9は敵の姿を捉えられないなら、相手も同じ状況に引きずり込もうと考えた。
全てのパイプに銃弾を撃ちこんで破壊すると、蒸気があたり一面を包む。
これでお互いに姿は見えず、障害物となるパイプが消えたことで、銃弾が阻まれることはない。
視界いっぱいの蒸気溢れる中で、影が一つ浮かび上がる。X9はすかさず銃弾を撃ち込む。
影は倒れた。影が倒れた場所に近づき、蒸気が晴れるのを待つ。
そこにあったのはターゲットの死体ではなく、Xシリーズの残骸。
驚愕する彼の背後で影が音もなく現れ、刀の一閃が金属を貫く音を響かせる。
敗北したX9はくずおれ、サムライ・ジャックは静かに刀を鞘に納める。
ジャックはゆっくりとその場を後にする。ジャックの背後で一瞬、倒れたロボットから音声が流れ出る。
「ルル、ルルの面倒を見なければ」。直後にロボットは完全に機能を停止した……

未来世界に現れたサムライの活躍を描くアニメ「サムライジャック」。
その中の1エピソード、「Tale of X9」。それまでの作風と打って変わって、
主人公ジャックの敵側に焦点をあてた、全体的にシックな映像とどこかノワール風な作品。
引退した暗殺ロボットであるX9の独白で始まる、この話。
本筋は、X9の生い立ちと愛犬ルルとの出会い、そして無常にも敗れ去るというだけの話であり、
X9とルルに対して何の救いもない、ひたすら「やる瀬無さ」だけ残る、子ども向けカートゥーンながら
かなり陰鬱とした話である。ここで注目すべきはX9が勝算は低いことを理解しながらも、愛犬のため、
主人公ジャックとの対決に向かうという、「生きるため」に行動することである。
このロボットには心があり、怒りといった感情、善悪の判断まで備えており、
まぁよくある設定といえるかもしれない。しかし彼の突出した部分はそこではなく、
ロボットにあるまじき「生きる」ということへの執着だろう。
暗殺ロボットとして活躍してきたときも、X9は他の仲間と違い、「破壊」されないよう、
言い換えれば「死なない」ように、立ち回り続けた。
しかし生物の場合、そこに付随する死への恐怖や、生への喜びといったものは彼に備わっておらず、
自らの仕事を「」だと感じつつ、やめるという選択肢はない。
さらに己と同じロボットが破壊されることに怒りは感じても、自らが殺すものに対しては
何も感じないことから、そこに他のロボットと大した違いはなかった。
それはあくまで「戦闘」において、より戦略的行動へと結ばせるための手段に過ぎなかった。
ここまでは彼がまだ、与えられた学習チップに反応していただけと思える。
しかし焼け野原になった街で出会ったちっぽけな犬の存在が、彼に変化を与える。
自分とは全く違う存在に対して、これからの生活を考え、そこから「喜び」や「慈愛」という感情を得た。
そして今までの不毛な生活に「疲れ」を感じ、自らそれを辞退した。
そして「喜び」を与えてくれた犬が消失したとき、彼は「悲しみ」を感じ、
犬に危機が迫ったとき「恐怖」とそこから「愛犬との生活を守るため」、銃を手に取る。
敵との圧倒的戦力差を目の当たりにしても、彼は「戦う」のをやめるつもりはない。
彼は生物が備えている感情を全て持ち、本当に「生きるため」に行動する。
これら一連の行動は彼が作られた本来の理由「戦闘」には全く関連しない事柄であり、彼は本当の意味で逸脱した存在になったのだ。
だが非情にも、彼は敗れ去った。愛犬のことを考え続けた彼の最期は、他のロボット同様に何ら劇的な結末はなかった。
彼の存在の消失は、またしてもジャックに敗れたアクの配下だという、たったそれだけの事実しか残らなかった。
この物語が他よりも悲愴感たっぷり且つ、白眉な理由は、主人公ジャックにとってこれが極「普通」の戦いに過ぎず、
X9の存在は、彼にとって何ら影響を与えない、取るに足らないものなのだという事実なのだ。

2014年2月24日月曜日

要塞ゼロス

ゲーム「グラディウス」に登場。

バクテリアン軍の拠点。惑星グラディウスを侵略すべく、
破壊兵器や生物兵器を続々と送り出している。
超時空戦闘機ビックバイパーの使命はこの要塞を破壊することである。
内部は非常に入り組んでおり、ビックバイパーはその狭い通路を通り抜け、
閉じ行くシャッターや迫りくる敵をかわして、中枢を叩かなければならない。
激戦を制したビックバイパーによりマザーコンピューターが破壊され、その後爆散した。

バクテリアン軍の要塞を破壊せよ!ゲーム「グラディウス」。
これでもかとばかりに迫ってくる敵の猛攻を潜り抜け、狭い通路を抜けた先に待つ
マザーコンピューターを破壊すれば、一応のクリアであり、その後更なる地獄の2週目が待っている
グラディウスはその後シリーズ化する為、おそらくこの要塞はバクテリアンの前線基地みたいなものだったと思われる。
これは筆者の勝手な想像だが、画像左中央のパッケージに描いてある戦艦みたいなのが、要塞ゼロスだと思われる。
一応MSXやPCエンジンのタイトル画面にも登場しているので、多分きっとそう。
パッケージのアレ、特に言及されてないけど本当のところ何なんだろう?

2013年12月2日月曜日

ゼイラム

映画「ゼイラム」、「ゼイラム2
アニメ「I・Я・I・A ZЁIЯAM THE ANIMATION」に登場。

太古の生物兵器。三度笠に似た特徴的な頭とスリットのような赤く光る目が特徴。
通常火器程度では通用しない強靭な肉体と小面のような不気味な本体で形成されている。
三度笠の中央のゼイラムの本体であるコアの特性は寄生生物に近く、肉体そのものはゼイラム固有のものではない。
三度笠はそれ単体で飛行が可能であり、また内側には細長い触手があり、
見た目によらず非常に強靭であり、易々と金属を貫くことが出来る。
この触手を対象に突き刺すことで攻撃するだけではなく、生命体に同化し操ることもできる。
小面のようなコアは動きがないように見えるが、表情を変えることがあり、
攻撃を受けると怒りを表し、威嚇するように唸るなど、豊かな感情表現をする。
また異様なほど首が長く、普段は亀のように首を縮めており、伸ばすことで強靭な顎と鋭い牙で相手に噛みつくことがある。
その肉体は生体ユニットとして、有機生命体と同化して支配した肉体ではあるが、
本体と同様の細胞に覆われており、元の肉体よりも強靭かつ頑丈なものへと強化されている。
さらに肉体を支配する際、宿主の技術や記憶を一部受け継いでおり、
複雑な機械の操作技術や格闘術などを戦闘に活用することがわかっている。
また本体自体も決して脆弱な存在ではなく、あくまで肉体は道具でしかなく、効率的に目的を遂げるための手段でしかない。
生物以外にも無機物も支配することができ、その場合は有機的な動きをする、形状を変化させるなど、
無機物本来には不可能な動作を加えられ、電子機器の場合でもそれは変わらず、同様に手足のように動かすことが出来る。
また肉体を得た後も同化能力は健在であり、生物だけではなく機械をも取り込む。
特に武器を積極的に取り込み、必要な場合は体の中から出し入れが可能となっている。
これは肉体を得ると顕著になり、より効率的に目的を果たすために自身を強化していると思われる。
ゼイラムと通常の寄生生物の差は、寄生することで身を守るためではなく他の生物を攻撃することであり、
その目的は無差別に周辺の生物を抹殺することである。何故そのような行動を取るのか具体的な理由は不明であり、
わかっているのはゼイラムが太古の生物兵器であり、おそらく兵器としての役割を果たそうとしていると考えられる。
同時にゼイラムはただ殺害するだけではなく、活動するためのエネルギー源として有機体を摂取する必要があり、
必然的により多くの生物がいる場所へ移動するとされる。また活動のために生物を摂取するだけではなく、
摂取した生物の遺伝子と自身の遺伝子を融合させ、「リリパット」と呼ばれるクローン生物を産み出すことが出来る。
リリパットは生みの親であるゼイラムに忠実であり、ゼイラム同様に見境なく生物を襲う性質を持つ。
これらの行動は閉鎖的な空間内では活発に行われず、その条件下でない場合は以下のように活発に行う。
ゼイラムは生命体が多く存在する惑星に襲来すると、現地の生物を多数殺害後、それを摂取し多数のリリパットを産み出す。
その惑星にゼイラムとリリパットに対抗できる戦力がない場合、リリパットを率いて惑星の全生命体を抹殺する。
そうでない場合はゼイラムは有機体で出来た特殊な通信装置を作り出し、宇宙に存在する同族を呼び出す。
その後、大挙してやってきたゼイラムの集団により惑星の生命体は殲滅されることとなる。
電子機器や兵器の操作技術、格闘技術を会得するだけではなく、
単体で圧倒的な戦力を持ちつつも、リリパットを使った人海戦術を繰り出す、
通信装置を作り出す、仲間を呼ぶなど、このことからゼイラムがただ本能的に行動しているのではなく、
明確な目的を持って知性的な活動を取っていることが分かる。
(上記は全て私の独断と偏見に基づいて書きました。誤りがありましたら、ご意見ください)

雨宮慶太氏の秀逸なデザインのクリーチャーが光る、「ゼイラム」シリーズ。
ゼイラムの起源は生物兵器であり、その行動原理は近くにいる生物は皆殺しという実にシンプルなもの。
一体宇宙の何処で、誰が作ったのかはわかっていない。
その存在自体を知らない地球以外では、宇宙一凶悪な殺戮生物とされている。
探索者(賞金稼ぎ)の間では、不死身の笠野郎として名が知られている。
勿論輸出輸入は禁じられ、もし文明圏内で暴れ出してしまったら、
倒す方法がわからないため転送機を使って、強制テレポートで宇宙の彼方へポイッ、するしかない。
ただしゼイラム自体がとても知能が高く、生物が多くいる場所へ行きたがるため
その場しのぎにしかならないようだ。で、雨宮氏の描くゼイラムの姿は
SFらしい有機的かつ機械的な部分が目立つが、一番はなんといっても和風テイストも持ち込んでいるところ。
遠目から見たら、時代劇に出てきても違和感がないそのシルエット。
ある意味、和洋折衷の究極系といえるかもしれない。

2013年10月17日木曜日

コース・グラブ

ゲーム「R-TYPEⅢ:THE THIRD LIGHTNING」に登場。

「第三次バイドミッション」にて遭遇する、鋼で覆われた洞窟を徘徊する
オートマトン(対侵入者用自動攻撃兵器)。金属部品に囲われた狭い洞窟内を器用に移動する
蟹を髣髴とさせる兵器である。細身ながら重々しい爪を持ち、軽快な動きで、跳躍までこなす。
機体中央から金属壁を作り出すオートマトンが入った弾を撃ち、金属壁で相手の動きを封じて
巨体で押し潰そうとする。また機体下部からは誘導弾を撃ってくる。
弱点は機体中央のコアだが、下部と上部の部品を破壊しなければダメージを与えられない。
最期はR戦闘機の攻撃によって、制御系統が暴走。高速移動しながら自壊していった。

「R-TYPEⅢ」に登場する、まるで「グラディウス」に出てくるような敵コース・グラブ。
狭い空間で巨体に押しつぶされないように気をつけながら、フォースを使って攻撃を加えていくのがセオリー。
短期決戦でジャンプしたら内側に入って、メガ波動砲ぶち込むのも良いかもしれない。
このボス自体はそこまで強くないが、道中の雑魚敵が覚えゲーの極致であり、
こいつの所までたどり着くと、逆にほっとする。

2013年10月10日木曜日

巨大ステルス戦闘機

アニメ「ルパン三世 燃えよ斬鉄剣」に登場。

特殊な合金で出来た「龍の置物」を素材にした、絶対に撃ち落されないステルス機。
斬鉄剣同等かそれ以上の強度を誇る特殊合金、通称・超斬鉄合金を素材に作られた。
刀をモチーフにしたのか前方が刃のようになっており、シルバーメタリックなカラーリングとなっている。
あらゆる攻撃が通じず、斬鉄剣同様に触れるもの全てを切断する。
ステルス爆撃機B-2を元にしているようだが、機体下部には空対空ミサイル、上部にはガトリング砲2基を搭載しており、
乗員は10人以上と、元より巨大に製造されたこともあり、スペックが全く違うものになっている。
かつてルパン三世の祖父であるアルセーヌ・ルパンが予告状を出して唯一盗めず、
「タイタニック号」と共に海に沈んだ「龍の置物」。それはとある刀匠が斬鉄剣を作る際に用いた特殊な形状記憶合金であり、
斬鉄剣の威力を恐れた刀匠が龍の像に形を変えて、伊賀の忍者屋敷に隠していたものだった。
しかし欲に目が眩んだ者により持ち出され、タイタニック号と共に沈むこととなった。
それに目を付けた香港マフィアのドン・陳珍忠、置物を盗んだ者の子孫である女忍者・桔梗と手を組み、
五ェ門の持つ、置物を元の形状に戻す方法が書かれた巻物を狙う。ルパン一行を見事出し抜き、
巻物を解読して龍をプレートに変え、その合金の製法を利用したステルス機を開発。
絶対に撃ち落されない巨大ステルス戦闘機を使ってニューヨークを爆撃し、
世界を脅迫して莫大な富を得ようと企む。だが「絶対に撃ち落されない」はずのステルス機は五ェ門に両断され、
直後にルパン達に向けて発射していたミサイルが着弾。皮肉にも「絶対に沈まない」はずのタイタニック号が沈んだ海へと消えていった。

TVスペシャル版「ルパン三世」に登場するオーバーテクノロジーなステルス戦闘機。
攻撃は効かねえわ、触れただけで戦闘機は真っ二つだわ、爆弾、ミサイル、ガトリング砲と色々突っ込んである変態兵器。
実は書いているうちに「これ戦闘機でも爆撃機でもなくね?」と思ったが、気にしないことにする。
ちなみに噴射口を閉じることで、致命的になるエンジンへの攻撃をも防ぐことができる。
しかし噴射口閉じたら、エンジン止まるもんじゃないの?と筆者は思うのだが、その辺の事情など全く詳しくないのでよくわからん。
斬鉄剣と同等の金属に対するルパン一行もとい五ェ門の策は、同じところを正確に斬りつけるという荒業。ようは気合である。
個人的に注目したのは、空中での戦闘機両断のシーン。こういう飛行機なのに体当たりが強いという訳のわからないところが筆者は好きである。

2013年4月21日日曜日

ビッグコア

ゲーム「グラディウス」シリーズに登場。

バクテリアン軍の主力宇宙戦艦。完成度の高さと、コストの安さから戦艦クラスでは最多の配備数を誇り、
初めてその存在が確認されて以来、数千年間にわたり主力の座を堅持している。
名称の由来である中心部の核(コア)を、ビックバイパーの火器では貫通できないほど
堅牢な装甲が覆い、主砲として前方にイオンレーザー砲を搭載、
メインスラスター2基と針状のアンテナ4本が装着されている。
砲は固定式と思われがちだが、上下にも動くことが確認されている。
唯一の弱点は中心部のコアで、前方の主砲の間にある隙間からしか攻撃できず、
さらにコアまでは4枚の大きな遮蔽板と1枚の小さな遮蔽板、計5枚の遮蔽板がある。
倒すには主砲の攻撃を掻い潜りつつ、遮蔽板を破壊し、中心部のコアを攻撃しなくてはならない。
優秀な機体性能から派生機が多く作られ、そのバリエーションは豊かである。
同時に派生機が量産されないことから、本機体の汎用性の高さが窺える。

グラディウスの代名詞、名物そのものであるビッグコア。
長年ビックバイパーの宿敵(派生機を含む)として相対し続け、
遂にはまさかの自機として登場したりと、グラディウス敵キャラの快挙を成し遂げる。
事実上のバクテリアン軍の花形機そのものだろう。

2012年11月9日金曜日

ヴァルケン

ゲーム「重装機兵ヴァルケン」に登場。

第四次世界大戦で初めて使われた実戦型重装機兵(アサルトスーツ)。
グランパシフィック社が製造した、環太平洋合衆国海兵隊の主力であり、
正式名称は「ASS-117“VALKEN”」。装甲と重量の折り合いを徹底的に計算して設計されており、
動力機関にディプロス社製「ASJ-411動力鉱石エンジン」を搭載、軽量で機動性に優れた機体となった。
また防御面は耐レーザー、耐実弾として「リニアカバーシールド」を採用。武装は「80mmバルカンガンポッド」、
「レーザーキャノン」、「ミサイルランチャー」などの各種アタッチメントで構成されており、これらを自在に扱うことが出来る。
また固定武装として「NH-21 炸薬カートリッジ式ハードナックル」があり、これは作薬を詰めたカートリッジで下腕先端部をスライドさせ、
拳を打ちつけるパンチ機構で、対装甲車両に絶大な威力を発揮する。
従来の型と違い、エンジンの余剰電力を使用、拳に充填して破壊力を増したもので、
実用試験では厚さ90ミリの複合装甲板を打ち抜いた記録がある。
その汎用性の高さは、後継機「レイノス」へと受け継がれていく。

「重装機兵レイノス」と世界観が同じ「重装機兵ヴァルケン」。
やはり両作とも硬派なストーリーが展開していく。
この機体の凄いところは、やはりローラーダッシュ。
基本的に移動は全てローラーダッシュを行い、そのたびに土埃が舞う。
良い、実に良い!筆者は個人的にホバーやローラーによる移動で
巻き上がる土埃などが好きで、正直堪らんです。
しかも固定武装のハードナックルなんてのは、ボトムズが好きな人には
大好物といって良い代物でしょう。話を戻して、このヴァルケンのスペックが
後のレイノスに繋がり、そしてレイノスの物語にも繋がっていくのには
実に良いストーリー展開だなぁと、こういう作品を現代のハード機でプレイしたいと
筆者は常々思う。PS2移植版?そんなものはなかった。

GUARD-RAY(ガドレイ)

ゲーム「R-TYPEⅢ:THE THIRD LIGHTNING」に登場

「第三次バイドミッション」にて遭遇する、すでに破壊されていた次元カタパルト上で、
待ち伏せている機動兵器。バイドによって指揮系統を奪われており、元々は人類側の兵器だと思われる。
ドーム状の姿からは想像できないほどの機動性を持ち、ボルトブラスト砲及びミサイルで武装している。
縦横無尽に宇宙空間を飛び回りながらのボルトブラスト砲を連射し、
その合間にミサイルを撃ちこんでくる。ミサイルを撃つ瞬間だけ停止するため、
自機の波動砲をハイパードライブシステムに切り替え、連続で波動砲を浴びせ、
短期決戦に持ち込むのが得策である。
バイドとの激しい戦闘から幾年が過ぎたが、人類は未だバイドに対して決定打を与えることは出来ず、
バイドは更なる脅威として進化を遂げた。その進化は人類の想像を遥かに超え、
バイドとの戦闘により太陽系外周警備艦隊は全滅に追いやられる。
そして人類はついにバイドとの最終決戦を挑む。
空間座標θ3681119・銀河系中心域に存在する「マザーバイドセントラルボディ」、
バイド中枢部への直接攻撃指令、オペレーションコード「THE THIRD LIGHTNING」だ。
西暦2169年、第三次バイドミッションの始動。人類が持つあらゆるテクノロジーを結集させた
最新鋭R戦闘機、北欧神話に伝わる終末の日、「ラグナロック」の名を与えられた
最強のR-9が空間転送砲で目標へ向けて射出され、決戦の地へと向かう。
そして空間転送砲で射出されたR戦闘機が実体化したのは、無惨にも破壊された次元カタパルトであった。
R戦闘機は指揮系統を乗っ取られ発狂した機動兵器を破壊し、先を急ぐ…

SFCの性能による、豪快な演出が輝る作品「R-TYPEⅢ」。
その豪快さが第一ステージの各所にあり、地形となるカタパルトのフレームが
いきなり動きだし、推進器からは辺り判定のある爆炎が吹き出し、
X軸回転する柱状の背景オブジェクトなど、そしてこのガドレイである。
登場シーンからしてド派手で、背景の壁を弾で打ち抜いた後、
背景の壁が崩れ、宇宙空間を飛び回るガドレイが姿を現す。
そして驚きなのは、このボス。背景を自由自在に飛び回りながら攻撃を仕掛けてくるのだ。
当時プレイしていた私としては、最高の演出でした。
話は変わって、このガドレイさんの由来だが、多分元々は人類側の兵器だと思われる。
理由はあまりバイドらしいおぞましい姿をしていないことと、道中に登場する機動兵器類に
後に地球産だとわかるゲインズがいること、あとステージ説明には指揮系統を乗っ取られ
発狂した機動兵器の群れという記述があることです。もしかしたらGUARDの名前だけに、
次元カタパルト守っていた兵器だったのかもしれない。
このガドレイの登場はもう一つの衝撃を私に与えた。
まさかのドプケラドプスさんが第一ボスから降格である。最早恒例だと思われていたものが
ないというのは、実に味気ない。まぁ実際は昇格なんだけどね。

2012年10月27日土曜日

クロノス

映画「クロノス」に登場。

16世紀の錬金術師ウベルト・フルカネリが不老不死への鍵として造り出した、
不思議な純金製の機械。その実態は不老不死を実現する代わりに、
人を人ならぬ者へと変容させる生ける機械であり、機械仕掛けの吸血鬼。
ある日、骨董商のヘススは天使像に封印されていたクロノスを偶然発見。
そうとは知らずにクロノスを動かしてしまい、ぜんまい仕掛けの小さなその機械に
謎の液体を注入されてしまう。それ以来ヘススの身体に異変が現れた。
若返った気分になり、妻メルセデスへの忘れていた情熱が甦る。
そして癒されないのどの渇き、血を飲みたいという欲望。
ヘススはしだいにクロノスの虜となる。夜な夜な禁じられた機械に血を吸わせる
ヘススを心配した孫娘のアウロラはクロノスを隠し、ヘススはアウロラの思いやりに胸をうたれる。
しかしクロノスの不老不死の力を狙う富豪ディーター・デ・ラ・ガーディアは
乱暴者の甥エンジェルに命じてヘススを襲わせる。甥は勢い余ってヘススを殺してしまうが、
クロノスによってすでに人間ではない存在になっていたヘススは甦った。
怪物じみた己の姿におののきながらも富豪と甥を殺し、その血を啜る。
身も心も怪物になりかけた彼を救ったのは普段は無口なアウロラが言った
「おじいちゃん」の一言だった。我に返ったヘススはクロノスを叩き壊す。
それは彼が不死の力を自ら手放すことを意味していた。
窓から差し込む陽の光の中、家のベッドに横たわるヘススを抱きしめる
メルセデスとアウロラの姿があった・・・

映画「クロノス」は不運にも吸血鬼を作り出す呪われた品を手に入れてしまった
老人の悲しい物語だ。燃え上がる情熱を失わないように生き血を啜る老人、
異形に成り果て、もはやこの身に救いなしと思われた。それを助けたのは孫娘の一言だった。
内容はさておき、問題のクロノス。これが筆者にとって映画に登場するアイテムの中でも
結構お気に入り。最初は謎の文様が彫られた金細工だが、動き始めるとまるで虫のような針で
皮膚を突き刺し、拘束したまま秘薬を注入していく。
ヘルレイザー」のパズルボックス然り、「13ゴースト」のサイラスの屋敷然り、
精緻さと陰惨さ、そして機械としての精巧な動きが筆者の心をつかむ。
正直、現実に存在してたら本来の用途を知らなくても、欲しくなりますね。

2012年10月15日月曜日

ツンドラの帝王

アニメ「ルパン三世 ロシアより愛をこめて」に登場。

旧ソビエト連邦陸軍が保有していた大型輸送機。
正式名称は「スーパーコンボイST601型機」であり、「ツンドラの帝王」は通称。
ソビエト崩壊の際に、裏社会へと横流しされており、その一つをラスプートンが買い取ったもの。
機体前部と後部にハッチがあり、内部には500トン分の金塊を運べる貨物室がある。
ラスプートンの目的はロシア革命にて流出した、ロマノフ王朝最後の皇帝ニコライ2世が
所有していた1240トンの金塊の一部である、500トンの金塊であり、
それを所有するマフィアのカルシオーネをインチキ予言で騙して金塊を奪おうと画策するが、
先にルパンたちの手に渡ってしまう。そこで金塊を輸送機で建物ごと釣り上げて、
強奪するという常識外れな方法でルパンたちから奪い取っていった。
しかし奪い返しに来たルパンたちによって、飛行しながら前部ハッチで
金塊を掬い上げるという、さらに奇想天外な方法で利用され、金塊を奪われる。
その後、ルパンとの戦いに敗れたラスプートンが貨物室内で焼身自殺を図り、
所有者と運命を共にし、金塊と共に燃え尽きるのであった。

筆者が初めて「ツンデレ」という言葉を聞いたときに初めに浮かんだのは
大空を轟音と共に飛行する、超巨大な輸送機の姿だった!
TVスペシャル「ルパン三世 ロシアより愛をこめて」は今でも好きな作品の一本で、
ここで登場したこの大型輸送機の衝撃的な活用方が、建物まるごと金塊を奪うというもので、
さらにこれに目をつけたルパンが輸送機のハッチをまるで口で金塊を食べるように
奪い取るというんだから、輸送機の万能性(?)に驚いた驚いた。
本作のみの登場だが、そのド派手な演出は未だに筆者の心に残っている。

2012年9月23日日曜日

ウーム

ゲーム「R-TYPEⅡ」「SUPER R-TYPE
R-TYPES」「R-TYPE DIMENSIOMS」に登場。

「第二次バイドミッション」の最終目標であり、
バイド帝星内の最奥に存在するバイドのクローニングプラント。
2体の胎児のようなものがバイドであり、これは「第一次バイドミッション」にて
破壊されたバイドがクローンとして再生されようとしているもの。
これを破壊することが「第二次バイドミッション」の目的である。
バイドのクローンを破壊するには、それを妨げるウームの強固な二つの隔壁が開いた瞬間に
攻撃を加えるしか手はなく、さらに最奥のクローンを破壊するには二つの隔壁が同時に開くか、
一体目のクローンがいた空間に突入にして、二番目の隔壁が開くのを待つしかない。
しかし壁という壁からマンスが飛び出し、二つの破壊不可能な高エネルギー体が
壁の砲台から射出され、さらにウームが発射する追尾性の高いミサイルが、
怒涛の攻撃を仕掛けてくる。「第一次バイドミッション」時に捕獲したR-9を捕らえて、
再生のための金属イオンとして取り込んでおり、パイロットはすでに養分として
吸収されてしまっているが、このR-9を捕らえている触手を破壊すると、
R-9Cのパイロットによりシステムが再起動され、自動で援護してくれる。
最期はR-9Cと解放されたR-9により破壊され、バイド帝星も滅ぶこととなった。

R-TYPEⅡ」最後の敵である、ウーム。
クローニングプラントという、ようはクローン作製機であるが
さすがバイドだけあって、ただの機械ではなく
バイドからの怒涛の攻撃が待ち受けている。
しかしながらあくまでコイツ自体はただのオブジェクトに過ぎず、
目標はバイドのクローンであり、これを倒せばゲーム終了。
ウームも自壊し、自機は崩壊するバイド帝星から脱出を図る。
せっかく助けた友軍機が爆風に飲み込まれ、
自機もやがて壁に道を塞がれ、最早これまでかと思った
その時に爆風に飲み込まれたはずの友軍機が登場。
一斉に波動砲を発射し、壁を破壊。見事自機は脱出に成功するも
友軍機はバイド帝星の崩壊に巻き込まれ、今度こそ消滅する。
このなんともいえないエンディングを迎えた当時の筆者は感動も一入。
宇宙の塵となった友軍機を見て、なんともいえない気持ちになった。
尚、このバイドのクローンは唯一フォースや波動砲を使わずに
レールガンやレーザーでもトドメを刺せるバイドである。
バイドは波動砲やフォースでしか倒せないとされるが
これは不完全なクローンだったからだろうか?

2012年5月3日木曜日

ウスカ

ゲーム「グラディウス」に登場。

バクテリアン軍の要塞ゼロスにおける輸送船。
ビックバイパーの進行を阻害するように飛行し、
隊列を組んで攻撃を仕掛けてくる。
軒並み兵器で構成されるバクテリアン軍では珍しく、
武力以外の用途に用いられている機体でもある。
バクテリアン軍の唯一の輸送手段と思われるが、
あまり見かけない上に沙羅曼蛇軍やゴーファー司令官率いる特殊部隊、
ヴェノム博士の軍、ライフフォース軍、ドゥーム軍で
運用されていないところから、別の輸送手段があると思われる。

良くも悪くもスコアの糧にしかならない敵キャラだが
バクテリアン軍の輸送船らしく、その辺の設定が気になる。
他の雑魚キャラと大きさは変わらないのに一体何をどこへ輸送しているのだろう?

2012年3月21日水曜日

ドグラ

ゲーム「R-TYPEⅡ」「SUPER R-TYPE
R-TYPES」「R-TYPE DIMENSIOMS」に登場。

クローニングプラント「ウーム」を守る最後の防衛システム。
移動速度が速く、バイドの胞子を破壊しながら直進し続け、
両腕の砲塔から砲撃を加えてくる。その体は超硬皮革に包まれており、
R戦闘機のレールキャノン程度ではビクともしない耐久度を誇るが、
攻撃を受けると若干移動速度が落ちる。
生物のように見えるが超硬皮革に包まれていない部分からは金属が見えており、
また両腕の砲塔や頭部周辺にも機械部品が見えることから、
生命体のフォルムとは裏腹に、機械に近い存在と推測される。

R-TYPEⅡ」一番難しいステージといっても過言ではない第6ステージ。
そしてそのステージを最難関にさせたラスボスを守護する最後の敵、ドグラ。
このドグラ、なんと「速い」「硬い」「多い」という三重苦が揃った敵であり、
さらに他の敵も出てくるため、弾を避けるのも一苦労な上に
自機が壁や敵に接触してガメオベラなんてことにも。何度も心が折れる難易度である。
ちなみにこいつの容姿は筆者が思うに「ターミネーター」同様に
骨子は機械だが、生命体の皮膚を纏った存在じゃないかと考えている。

2012年1月3日火曜日

レイノス

ゲーム「重装機兵レイノス」「重装機兵レイノス2」に登場

かつての第四次世界大戦で使われた初の実戦型重装機兵(アサルトスーツ)ヴァルケンを
元にブラッシュアップを遂げた機体。正式名称は「AS-5E3“レイノス”」。
地球外における地上戦闘、特に基地内や山岳部等の複雑な地形では、
どうしても歩兵戦闘が主体となる。しかし通常の宇宙服での戦闘では、
わずかな損傷でも死につながることがある。
そこで強固な装甲をほどこし、重火器を携帯できるように動力化し、
バーニア等による機動力強化をおこなった宇宙服、アサルトスーツが開発された。
アサルトスーツは基本的に歩兵であるので汎用性に富んでおり、
主武装に「12.7mm/20mmガトリング」、副武装に広範囲に攻撃可能な「150mm/203mmバズーカ」、
「25mm/40mmショットカノン」、「50mmランチャー/50mmアサルトランチャー」、
「ディフェンス・ディスチャージャー」、 貫通能力が高い「E-アサルト/E-キャノン」、
機動力を上げる「ブーストパック」、ターゲットを追尾する「ミサイルランチャー/ミサイルポッド」、
自律推進するアタッカーを射出する「バーストアタッカー」、
耐久力を向上させる「シールド」と「オプションアーマー」など、
これらは主武装とあわせて6種類まで携行可能であり、
各種装備の交換により多種多様な任務遂行が可能である。
そのため、現在では条約軍の地上戦闘における主力兵器となっている。
中でも多数の装備やバリエーションが用意され、
本機体はバーニアパックによる空挺降下も可能な高性能機として開発された機体である。
基本的に茶系のカラーリングだが、隊長・指揮官クラスが搭乗するものは白で統一されている。
後に後継機「レイノス2」が開発され、本機体と違わぬ性能の高さを見せる。

セガNCS製作、辺境の惑星の基地に突如謎の軍団が襲撃。
これを迎撃すべく、主人公はレイノスに乗り込む!
ゲーム「重装機兵レイノス」。
このレイノスは白いカラーリングで、主人公機らしいが
同時に量産機っぽい顔つきが堪らない。
硬派なストーリー、時代を先行するカスタマイズシステムが売りだが、
残念ながら私は未プレイだが、幼少の折、親類にやっているのを見せてもらったことがある。
しかし肝心のゲーム内容よりも、パッケージのレイノスの姿の方が
記憶に残っているのが、なんとも残念なような、嬉しいような感じである。
ちなみに筆者はレイノスのプラモを購入。途中まで作り上げたものの、
私事で忙しく、まだ半分しか作れていない。
さらに最近になって気づいたのが、イベント特別版、
量産機バージョン、陸戦仕様などバージョン違いが多数出ており、
もっと金を貯めておくべきだったと後悔してます。