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2014年7月30日水曜日

M.U.T.O(ムートー)

映画「GODZILLA ゴジラ(2014)」に登場。

突如として日本の雀路羅(ジャンジラ)市の原発を襲撃した、種別不明の巨大生命体。
名前はMassive Unidentified Terrestrial Organism(未確認巨大陸生生命体)の略である。
ゴジラと同じ、ペルム紀に生息していた巨大生物であり、三角形の長い頭部、紅く輝く複眼、
2対の巨大な腕と胸部のより小さい1対の副腕を持ち、全体のフォルムは昆虫に近い。
放射線をエネルギー源とし、天然の原子炉といえるゴジラの体内に産卵する習性を持つが、
現代においては核兵器や原子力発電所などの代替要素が豊富に存在するため、それらを優先して狙う。
ゴジラとは太古の昔から敵対しており、M.U.T.Oは繁殖のために、ゴジラは自身の生存のために激突する。
オスとメスがおり、基本的に両者の身体は同一だが、オスはメスよりも小柄で、腕の1対が翼となり飛行能力を有している。
両者の共通点はお互いが遠く離れていてもエコーロケーションを使って交信できることと、
巨大な腕の先から強力な電磁パルス(EMP)を放つこと。その規模は極めて大きく、大都市を丸ごと停電させ、
米軍の軍艦や戦闘機を残らず機能停止に追い込んだほど。EMPを使用する際は、腕の先端付近が赤い光を放つが、
このEMPはもともと攻撃のためではなく、前述のエコーロケーションが発展したものである。
しかし電子機器を多用し、ほとんどの武力を精密機器に頼る人類にとって、最大の脅威となった。
性格は非常に凶暴であり、人間に興味を示さないゴジラとは対照的に、人間の存在を認識すると積極的な攻撃を仕掛ける。
またそれとは裏腹に同族に対する愛情や労り、悲しみといった感情を持っており、豊かな感情表現をする。
その性質上、ゴジラを倒しうる生物ではあるが、多くの卵を産んで繁殖することから、
ペルム紀に存在していた生物の中では、ゴジラにとって天敵と言えるものではないようだ。
1999年、フィリピンの炭鉱にて巨大生物の化石に付着していた二つの繭の一つからオスが出現。
海を越えて日本の雀路羅市の原子力発電所を破壊。雀路羅市は放射能で汚染され、
周辺一帯が立ち入り禁止区域となった。この事件は政府および特別研究機関MONARCH(モナーク)によって
地震による原発事故として隠蔽された。 原発崩壊後は流出した放射線を吸収しながら、繭の状態で休眠していた。
15年後、周辺の放射線を吸収しつくしたために繭から羽化、監視施設を破壊して脱走する。
餌となる放射線を求め、原子力潜水艦などを襲いながら東へ移動。
ハワイのオアフ島へと上陸し、潜水艦の救難信号を追跡していた米軍と交戦。
EMPにより人類側を圧倒するが、そこへゴジラが出現し戦うも決着はつかず、オアフ島から飛び去った。
同じ頃、ネバダ州の放射性廃棄物処理場に保管されていたメスの繭が羽化し、ラスベガスの街を蹂躙する。
メスは卵を抱えており、繁殖のためオスと合流すべく、北上する。
米軍はM.U.T.O二体とゴジラに対して、核兵器による殲滅を決断。
列車で2基の核弾頭をサンフランシスコ市街地へ輸送するが、1基はメスに、もう1基は起動後に海上でオスに奪われてしまう。
サンフランシスコで二体のM.U.T.Oは合流し、巨大な巣を作り、卵を産んだ。 そこへ上陸してきたゴジラと戦闘に入る。
一度はメスがゴジラの放射熱線により一時的に行動不能になるも、放射熱線の使用により弱体化したゴジラをオスが圧倒。
さらに復活したメスとの二体のコンビネーションにより、ゴジラを苦戦させる。
しかし人類側が巣を卵ごと爆破し、それに気づいたメスが巣へ駆けつけてしまい、連携が崩れてしまう。
オスは善戦するも、ゴジラの尾の一撃で即死。メスは卵を破壊されたことと、核弾頭が盗まれたことに気を取られ、
米軍との戦いに固執していたところをゴジラに急襲され、最後は口を無理矢理こじ開けられ、
そこへ体内に直接放射火炎を注ぎ込まれたことで死亡した。

ガッズィーラ、じゃなくてゴ・ジ・ラ!な2014年版のハリウッド映画「ゴジラ」。
なんと!初のハリウッドによるゴジラの敵(アニメ版を除く)、新怪獣ムートー。
ワタクシ、前評判もPVほとんど見ておらず、「ゴジラ単体」の映画だと思ってましたので
本編見て驚愕。なんじゃこりゃ!これタイトルはゴジラじゃなくて、VSムートーじゃねぇか!と。
この怪獣、種族的には何なんだろう?」とか色々考えながら映画館で堪能してきました。
で、映画内容はほっといてこのムートーさん。ええで!最高やん!キュートやん!カッコイイやん!
デザイン的にはハリウッドのクリーチャーっぽさは抜けきってないものの、動く分には「ああ、これ怪獣だ!」といえる。
オスの飛び方はラドンやギャオスっぽく、メスの歩く姿は重量感たっぷりというほどではないが、見た目はかなりガッシリ。
オスとメスの会合シーンではネコのように情感たっぷりと頭をこすり付けたり、
卵が破壊されりゃ大泣きしたり、破壊した当人に怒りの咆哮を浴びせたり、と
キャラクター描写はなかなかなもの。攻撃方法は近接攻撃オンリーというのも、シンプルでかつ夫婦連携プレー
ゴジラを追いつめていくのは目新しく感じた。如何ともしがたいのは、戦うシーンそのものがやや少ないこと。
映像ソフト化した暁には、その辺のシーンを追加してほしい!

2012年10月28日日曜日

権藤 吾郎(ごんどう ごろう)

映画「ゴジラvsビオランテ」に登場。

陸上自衛隊に所属する叩き上げの一佐。
自衛隊陸幕調査部から国土庁特殊災害研究会議に出向していた。
事態を他人事のようにとらえた不謹慎かつ呑気な発言が目立つが、
冷静な判断力と高い行動力を持つベテラン自衛官。
ゴジラに対して有効打になりえる、抗核バクテリア(略称ANEB)が
米国のバイオメジャーによって奪われ、取引としてゴジラ細胞を要求。
研究者である桐島と権藤が引き渡しに応じるが、謎の男によりバイオメジャーのエージェントが殺されてしまう。
男の正体はサラジア共和国のサラジア・オイル・コーポレーションの工作員であり、
二人の前でANEBをも奪っていった。その後サラジアのアジトが大阪にあることを知り、
権藤と桐島の二人によって無事奪還。損傷したスーパーX2の捨て身の一撃により、
ゴジラに一瞬の隙を作り出し、権藤が率いる特殊部隊がこれに乗じて
ANEB弾をゴジラに撃ちこむ作戦を決行する。無事ANEB弾の撃ちこみを完了し、
あとは脱出のみと思われたが、権藤一佐のみANEB弾の再装填を始める。
彼が潜伏するツイン21にはゴジラが接近していたのだ。部下からの警告を無視しながら
装填を続ける権藤一佐に、怒りの咆哮を上げるゴジラ。
その口腔に、ANEB弾が発射された。苦しそうに唸るゴジラを尻目に余裕の笑みすら
浮かべながらゴジラに啖呵を切る。次弾を発射しようとするが直後、
ゴジラの攻撃を受けてツイン21は倒壊。単身怪獣に挑んだ男の姿は瓦礫の中へと消えていった・・・・・

薬は注射より飲むのにかぎるぜ。ゴジラさぁん!

平成「ゴジラ」シリーズの中でも、権藤一佐のような人物は珍しい。
たった一人でゴジラと対等に渡り合い、軍人として任務を遂行し
散り際でもゴジラ相手に悪態をつける男。ストーリー上、なくてはならない人物ではないのに
この圧倒的な存在感は歴代「ゴジラ」シリーズ中でも遜色ない英傑と言えるだろう。
後に彼の妹、親友もゴジラに関わっていく辺り、ゴジラシリーズの中でも破格の扱いといえるだろう。

2011年10月25日火曜日

オキシジェン・デストロイヤー

映画「ゴジラ」に登場。

ゴジラを完全に殺すことができた唯一の手段であり、
核兵器を上回る、大量殺戮兵器になったかもしれない物質。
またの名を「水中酸素破壊剤」ともいい、発明者の芹沢大助博士が
酸素の研究中に偶然発見したもので、特殊な物質を電磁的に反応させることにより
水中の酸素を破壊、その場にいる生物を一瞬のうちに死に至らしめ、
さらに完全に液化してしまう。これを大量殺戮兵器として悪用されることを
恐れた芹沢はゴジラに対して使用する分だけを作り、
一切の資料を焼却処分した上で自らもゴジラと運命を共にし、その存在と製法を闇に葬った。
しかしこれが後の怪獣「デストロイア」誕生のきっかけとなった。
またデストロイアの体内には似たような物質「ミクロオキシゲン」というものがあり、
これは酸素原子が微小化したもので、酸素の性質と生物の成長促進効果性質を有するが、
その分子の細かさから、物体を形作る原子の隙間に侵入し破壊する作用がある。
また零下183.2度では液化し、ミクロオキシゲンとしての性質を喪失することがわかっている。
この物質はオキシジェン・デストロイヤーに必要な技術であり、
伊集院研作博士の発明となっているが、おそらく芹沢もこの技術を発明していると思われる。
伊集院自身もオキシジェン・デストロイヤーを意識した発明であると明言している。
デストロイアの攻撃方法として、様々な使われ方をされており、
芹沢が危惧したように、兵器としての汎用性の高さも窺える。

ゴジラを初めて滅ぼした存在である「オキシジェン・デストロイヤー(略称OD)」。
第一作目「ゴジラ」における、もう一人の主役であり、
核兵器そのものといってもいいゴジラをして、
その核を上回る存在、それ以上の脅威と目され、
目には目を、歯には歯を」を象徴するように
ある意味では「第三の兵器」、「第二のゴジラ」とも呼べる。
この新たな兵器の開発による相手よりも強大な力を手に入れるという発想は
公開当時のことを考えると、軍備力の拡大が続いた
ソ連とアメリカの冷戦の象徴ともいえるかもしれない。
余談として、山根博士が最後につぶやいた一言は
その後何度も現れるゴジラ自体だけではなく、
後の「抗核バクテリア」というODと同等の世界の均衡を崩す兵器や、
ODの再来といえる「デストロイア」の存在、
これらの新造される兵器群をも指していたのかもしれない。