2009年9月14日月曜日

黒蠍(くろさそり)

映画「黒い蠍」に登場。

巨大なサソリたちの中でも一際大きい、黒いサソリ。
メキシコ火山帯の大爆発を調査している
地質学者スコットとラモスの2人はサン・ロレンゾへの車の途中、
無気味な動物の鳴き声を耳にした。
しかも近くには破壊された警察車との警官の死体があった。
翌朝、懐疑の念に駆られたスコットとラモスは噴火の跡も
生々しい火山帯へ出かけた。
途中スコットは、遠乗りにきて落馬したテレサという女性を救い、
そのときラモスは珍しい黒燿石を拾った。
スコットとラモスはテレサを連れて仮住居の研究室に戻ると、
そこに毒物学の権威デラクルス博士と軍のコシオ少佐が待っていた。
博士は惨殺された警官の死因は有機性の毒素による
中毒死であると意外な事実を打明け、更に死体の近くで
発見したという巨大な足跡の石膏を披露した。
数日後スコットとラモスは、テレサを彼女の牧場に送り届けた。
その夜ラモスは例の黒燿石を割って見せた。中には小さな蠍がいた。
話が蠍に集中した折りも折り無気味な鳴き声とともに、
想像もつかぬ巨大な蠍が牧場に現れた。
長さ150フィート、高さ50フィートという怪物の出現に一同は動転した。
しかもその頃サン・ロレンゾの街は、この怪物蠍の群に襲われ、
機関銃で応戦しても鋼鉄のような皮に手を焼くばかりだった。
スコットらがサン・ロレンゾへ急行すると
そこにはメキシコ・シティから学界の大御所ベラスコ博士が来ていた。
博士が大蠍が3世紀に繁殖した怪物で、火山爆発によって
地盤のゆるみから地上に再来したこと、
蠍は習性上、夜間しか現れないから蠍退治は昼間に限ることなどを話した。
翌朝、ベラスコ博士を先頭にスコットらは蠍探険を決行、
その根城と思われる地表の割れ目を見つけた。
2人の報告で直ちに割れ目へダイナマイトが仕掛けられ
蠍どもは生き埋めとなったと思われた。
ところが生き埋めとなった筈の蠍が間もなくメキシコ・シティ近郊に進出、
数匹をもって人間を殺傷し、これが終ると仲間同士の壮絶な決闘をくりひろげた。
天地を圧する怒号のうちに決闘は終り1匹の黒い大蠍が残った。
黒い大蠍は列車を襲撃、メキシコ・シティは大恐慌。
軍、警察、科学者一体となってこの黒い蠍をメキシコ大学の体育場に誘い出し
一挙に葬ることに決まった。血潮したたる数百貫の肉によって
蠍は遂に体育場におびき寄せられた。しかし蠍も今や死物狂い。
繰り出す戦車、大砲をも地面に叩きつける始末。
スコットは最後の頼みと、60万ボルトの高圧電流を通じた
特殊銃を敵の咽喉に射ち込み、怪物は絶命したのであった…

ウィリス・オブライエンの特撮が光る映画「黒い蠍」。
この映画で実に良いシーンはオブライエンが
キングコング」で描けなかった化物昆虫の描写が爆発しているところ。
(後のジャクソン版キングコングはその思いを受け継いでいる)
ハサミを持つ尺取虫(ムカデ?)やハサミを持つクモ(クモガニ?)が
地下世界で大暴れなところだろう(すぐに死ぬけどね)。
そしてトリがこの大サソリ、なんとも愛くるしい顔をしている。
人間との大熱戦シーンは、後に弟子ハリーハウゼンの
地球へ2千万マイル」のコロッセオに影響を与えたのかもしれない。

2 件のコメント:

ヒヨケムシ さんのコメント...

この怪獣映画、
なにげにラドンとかに話が似てますよね。
まぁ、ラドンがパクッタんでしょうが。
DVD持ってますが、
ジャケットが妙にかっこよかったです。
汽車をひっくり返したりして大暴れしたり、
怪獣同士の喧嘩の場面もある、いい映画でしたね。
そういえば、巨大尺取虫が出てきましたが…
地底には
モグラ人間や、アザトホースを崇拝する爬虫類種族、ディセントの地底人など、
色々な生き物が住んでいますな~

腐肉喰らい さんのコメント...

地底へのアドベンチャー、
サソリとサソリのモンスターバトル。
この二粒が美味しい映画でしたね

宇宙ばかりに目がいってしまいがちですが
地底や海底も未知の領域ですからねぇ