2009年3月28日土曜日

ドラキュラ(ルゴシ)

映画「魔人ドラキュラ」に登場。
 
500年前に死去したはずのトランシルヴァニアの貴族。
死んだはずのドラキュラ伯爵はトランシルヴァニアの
彼の古城に夜毎現れた。ドラキュラは恐るべき精気を持って、
死棺の中で生きながらえていたのである。
若い法律家のレンフィールは既にドラキュラの魔気にかかり
彼の古城に招きよせられ、ドラキュラの命ずるままに死棺を
英国行きの漁船に積んだ。途中、洋上で大暴風雨に会って、
船は難破し彼ら2人はウィスピーの漁村に漂着した。
そして近所のカーファックス寺院の地下室にドラキュラの死棺は置かれた。
半狂人となったレンフィールドはドラキュラが命のままに動き、
夜毎ドラキュラは街に現れて若い女の生き血を吸い求めて歩いた。
レンフィールドは遂に精神病院に収容されたがドラキュラはミイラと化し、
ある時は霧となって魔手を延ばした。ドラキュラはミナという美しい女性に近づく。
ミナの恋人ジョン・ハーカーと科学者のヴァン・ヘルシングは
ミナに魔が憑いていることを観破し、そしてドラキュラの挙動を注意していた。
遂にはドラキュラの正体を見極めたハーカーとヘルシングは協力して
カーファックス寺院の地下室を襲い、暁近くドラキュラの生命を
永遠に絶つことが出来たのである。と同時にミナも正気に帰り
ハーカーの胸に抱かれた…
 
その昔一大ブームを巻き起こし、戦前のホラー映画(吸血鬼映画)ブームを
巻き起こした「魔人ドラキュラ」。後の“紳士の顔の裏には獣が潜む”の
テーマの先取りとも言えるだろう。ベラ・ルゴシの演じたドラキュラは
貴族としての上品さが目立ち、後のドラキュラ像を形作ったといえる。
ついでにいうなら“目力”もある。あの目で睨まれながら
「此方へ来い」というんだから堪らない。で、映画の方の出来はというと
別段面白くはない。が、ドラキュラ作品の記念すべきものであることは変わらず、
歴史的価値は十分ある。

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