2012年10月14日日曜日

アサギ

ドラマ「学校の怪談 春の呪いスペシャル
第二話「アサギの呪い」に登場。

無残な最期を遂げた生徒。生前は暗い性格で友達が少なく、
他の女子によくイジメられていたという。
夏休みが始まる前日に他の女子達に悪ふざけで地下室へ閉じ込められ、
閉じ込めた側がそのことをすっかり忘れてしまい、
一ヵ月以上、閉じ込められため彼女は死亡。
その死体は凄惨さを極め、「部屋中に血を撒き散らしていた」
「壁を掻きむしって爪は剥がれて血で固まっていた」
「全身干からびたミイラとなっていた」という。
とある女子高にて、綾と真由は転校生の杏子を恐がらせるために
旧校舎の地下にある開かずの間となっていた図書室へと連れ込む。
綾の携帯の番号を杏子が盗み見したという口実で一室に閉じ込め、
夜になると気が済んだ綾達は杏子を解放してやる。
当然のごとく怒る杏子は真っ先に帰ろうとするが、入口の扉が開かなくなっていた。
綾達も鍵をかけた覚えがなく、扉を開けようとするがノブが外れ、出られなくなってしまう。
八方塞がりな状況の中、真由はこれを「アサギの呪い」ではとつぶやく。
実はこの地下室の部屋は、かつて「アサギ」という名の生徒が閉じ込められたまま
死体となって発見されたいわく付きの場所だったのである。
携帯電話で助けを求めようにも圏外でないにも関わらず繋がらない。
部屋の隅の天井付近には窓があり、地面すれすれで外に繋がっていたが
小さすぎてここからも出られなかった。地下室を調べているうちに綾が奥の部屋で
床下にさらに地下へと続く階段を見つける。風が吹いているので外へ繋がっていると考え、
行ってみようと誘うが、真由や杏子は警備員がやってくるのを待とうと反対するも強引に下りて行く。
下りた先は古い防空壕だろうか、迷路のような洞窟が広がっていた。
三人はその洞窟を進み、とある通路の壁に血文字が刻まれているのを見つける。
刻まれていたのは『るれらべたなんみ』という不可思議な文字で、
これを読み上げた途端、どこかから何かをひきずるような不気味な音と声が響いて来る。
不安を感じ、逃げ出す三人。しかし杏子が転んで怪我をし、洞窟中をさ迷う。
やがて小部屋を見つけ、そこで隠れていると突如真由は狂ったように地面を指でなぞり続け、
その異常な行動に恐怖を感じた綾が止めようとするが、振り向いた真由は白目を剥き出しにしていた。
真由はおぞましい声で「オマエタチハアサギトオナジ。ニドトデラレナイ」と言った。
直後、正気に戻る真由。そこへ先ほど聞こえた不気味な音が近付いてくる。
綾は懐中電灯を照らして通路に顔を出し、様子を窺ってみると、
そこにはボロボロの服を纏った気味の悪い女、アサギが前のめりの姿勢でさ迷い歩いていた。
この光景に思わず懐中電灯を落としてしまう綾。とっさに身を隠してアサギが通りすぎるまでやり過ごす。
三人は逃げようと部屋から出ていくが、真由は落ちた懐中電灯を拾おうとした途端、
地面を這っていたアサギに捕まり、両目を潰されてしまう。
必死に洞窟を逃げ回る綾と杏子だが怪我をしている杏子は途中で倒れてしまった。
綾は血文字が刻まれている壁まで戻ってきたが、アサギに付け狙われ、
大量の血文字とひっかいた跡が壁に刻まれた、床に無数の骨が転がる小部屋へと追い詰められてしまう。
そこで綾は血文字の意味を理解した。あの文字は逆から読むと「みんなたべられる」だということを。
絶望に包まれる中、アサギが迫り、そして悲鳴が迸る。数時間後、気を失っていた杏子が目を覚まし、
洞窟から地下の図書室まで自力で戻ってきた。外はすでに朝であり、性も根も尽きた杏子は
天井の小窓に向かって必死に助けを求める。目と鼻の先では朝練をしている生徒達がいたが、
いくら助けを求めても誰も気付いてもらえない。その時、異様な音が背後から聞こえてきた。
最早為す術なく、杏子はゆっくりと後ろ振り向いた。
走り込みをしている学生たちが地下の小窓の前を横切って行く。
三人の少女を襲った惨劇は誰に知られることもなく、時は過ぎていく・・・

最近ホラーを主題にしたドラマがめっきり見えなくなり、
非常に残念がっている筆者。そこで過去作を探して良作を探すのが
堅実的だと悟り、久しぶりに見たのがこの「アサギの呪い」。
数話の短編で構成されているドラマ「学校の怪談 呪いスペシャル」の中でも
筆者のかなりのお気に入り一本で、子どもの頃に見たときゃ
そりゃもうビビりまくってたね。一切の救いのない話で
しかもこんな話がゴールデンタイムでやってんだから驚きだ。
息苦しくなりそうな閉鎖空間の中、異形のものに追いかけられるってのは
最高のシチュエーションであり、かつ短い尺の都合上、スピード感ある展開。
何よりも正常な世界が目と鼻のの先にあるのに、そこまで至ることができないという
希望が見える絶望は当時としてはかなり珍しかったなぁ。

4 件のコメント:

④ さんのコメント...

お久しぶりですぉ^^。
この記事を読んで、是非このホラーを見たいと思いましたぜ!!俺がこの場に居たら、
せめてアサギにピンタしてやるッ!!

腐肉喰らい さんのコメント...

>④さん
お久しぶりです。
さすが④さん!
常人なら恐怖して然るべきところを
ビンタッ!する余裕!
そこにシビれる!あこがれるゥ!

④ さんのコメント...

私は常人には出来ない事を、
平然とやってのける男ですから^^。
ズキューーーーンッ!と^^。

bk477 さんのコメント...

春の物の怪スペシャルは、たしか私が小学生の時にテレビで放送されていましたが、
私にとってのトラウマの一つは、まさにこれですね…
成人になった今でも、もう一度見る勇気がありません。

今までいろいろなホラー映画を見てきましたが、本当の本当に恐ろしかった作品の一つです。