2008年12月3日水曜日

ロイ・バッティ

映画「ブレードランナー」に登場。
 
脱走したレプリカント・ネクサス6型たちのリーダー。
レプリカント製造会社タイレルが製作した新型にあたり、
戦闘において巨躯でありながら素早く、熟練した動きを見せる。
元々戦闘用に特化した体であり、数々の戦いで勝利を治めてもいる。
それだけにレプリカントたちの中で最も知能が高く、最も強い。
レプリカントは人に代わって過酷で危険な作業をするため、
軍事的目的にも利用するために造られ、人間よりも賢く、
強靭な肉体を持つが、寿命を4年と定められており、
彼もまたその運命から逃れられないでいた。
だがその運命を回避すべく長命になる可能性を求め
3体のレプリカントを連れ出し脱走。
製作者であるエルドン・タイレル博士に会いに行くも
レプリカントの構造上の問題から寿命を長くすることができないと告げられ、博士を殺害する。
最終的にレプリカントを始末するために現れた男ブレードランナー・リック・デッカードと対決する。
激闘の末、デッカードが追い詰められ、屋上の鉄骨からぶら下がった状態の中
「おびえて生きる気分はどうだ・・・それが、奴隷の一生だ」と
自分たちレプリカントの「奴隷の苦しさ」「死の恐怖」を伝え、
デッカードを屋上へと引き上げる。デッカードは手中にある、
だが彼はデッカードを殺さない。彼は言った。
「俺たちは、貴様ら人間の想像もつかぬものを見てきた。
宇宙の果てでな・・・。それも、今は・・・思い出だ・・・・死ぬ、時間だ・・」
ロイの寿命はそこで尽き、活動を停止した。
その最期の顔はシニカルな、とても謎めいた微笑を浮かべていたが
とても人間らしい笑顔であった。
 
SF映画の名作「ブレードランナー」。
ルドガー・ハウアー演じるロイ・バッティはロボットながら
劇中に登場する始終無感動な人間たちよりも人間らしさを示す。
最期のシーンがとても印象深く、ロボットが誠の人間の強さを諭すという
なんとも感慨深いものだった。

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