2026年1月4日日曜日

アニー・ハーディ


映画「DASHCAM ダッシュカム」に登場。

アメリカのロサンゼルスに住む女性。
ラッパー兼迷惑系ライブ配信者。
反社会的であり、他人へ迷惑をかけることには暇がない。
街を車で流しながら、視聴者から寄せられるコメントを
即興で過激なラップへ変え、披露するライブ番組「バンド・カー」。
その配信者であるアニーはある決意を固めていた。
時は、COVID-19パンデミック規制の真っただ中。
コロナ禍のロックダウン生活の息苦しさに辟易していた彼女は
アメリカを出立し、イギリスへと向かった。
目的は友人で元バンド仲間の男性、ストレッチへのサプライズ訪問。
バンドをやめて、すっかり丸くなったストレッチは
フードデリバリーの配達員として働いていた。
突然のアポなし訪問に最初こそ喜んでいたストレッチだが、
アニーの空気を読まない行動や次々と出る下品な言葉に
同居している恋人ジェマが怒り心頭。
元カノでもあったアニーと今カノとの激突を避けるべく、
一旦、アニーに仕事を見学させることで難を逃れた。
しかし、デリバリーの依頼先のレストランで
アニーがマスク着用を拒否したことで口論となり、
さすがのストレッチも激怒した。
そしてレストラン側との最低最悪な仕事が終わり、帰宅。
その夜、アニーはジェマが自分を追い出すようストレッチに頼むのを耳にする。
逆ギレしたアニーはストレッチとジェマへの怒りから、
彼の車と携帯電話を盗み、腹いせに彼宛ての配達の仕事を引き受ける。
無論、配達などするつもりはなく、商品を自分の胃袋に入れる算段だ。
そして依頼先のレストランに到着するが、電気が消えていて
店は閉店しているように見えた。
しかし店主は暗闇の中におり、何故か挙動不審だ。
そこで店主から奇妙な依頼を受ける。店内にはアンジェラという老婆が一人おり、
この老婆をある場所に届けてほしいというのだ。
面倒くさがったアニーは断ろうとするが、金を貰えたので喜んで引き受ける。
老婆アンジェラは意識が朦朧としているのか、マスクをしたまま全く喋らず、
アニーの過激発言もどこ吹く風で、意志疎通ができているか怪しかった。
しかしアニーはそんなことは気にせず、自分は本当は善人などと、
配信しながら適当なことを視聴者に吹聴する。
そこで異臭に気がつく。老婆が失禁したのだ。
仕方なく老婆を連れて、ダイナーのトイレへと向かうアニー。
嫌々下の世話をしていると、アンジェラの腹に
アリアナ・グランデのタトゥーがあることに気づく。
そこへアンジェラの名を呼びながら店内に入ってくる女が一人。
突然、女はアニーへと襲い掛かってくる。
どういうわけか、女が見えない力で吹っ飛ぶのを目にしながら、
これ幸いにと、ダイナーから逃げ出したアニーだが、
そこへアニーの配信を見て場所を突き止めたストレッチがやってきた。
「車を返せ」と詰め寄る彼に、アニーは「それどころではない」と言い、
とりあえずその場から離れようとする。
いつの間にか後部座席に座っていた老婆に驚きながらも、車を走らせる。
状況が安定し、二人は車中で口論を始める。
しかしアンジェラがいつの間にか車から姿を消したことに騒然。
一旦車を止めてから二手に分かれて辺りを捜索する。
老婆はどうやって登ったのか、近くの森の木の枝の上に立っていた。
ストレッチがそれを見つけ、彼女に近づこうとして木から落ちてしまう。
続いてアンジェラが、ゆっくりと地面に降下する。
まるで見えない糸で吊るされていたかのように。
気絶していたストレッチをアニーが助け起こすが、老婆の姿はどこにもなかった。
そこへダイナーで襲ってきた女がショットガンを持って現れた。
銃撃され、アニーとストレッチは車へと逃げ込む。
またしてもアンジェラは車に戻ってきていた。
二人が車で走り去る途中、老婆のマスクから血が溢れ始めるのを目にし、
アニーがマスクを外してやる。そこにはホチキスで縫い留められた口があった。
悲鳴を上げながらアニーは、苦しがるアンジェラの口からホチキスを抜き取る。
あまりの惨状にストレッチが運転を誤り、対向車線の車に衝突してしまう。
相手側の新婚夫婦は死亡。自分の起こした事故に茫然とするストレッチ。
しかし今度はアンジェラが、ホチキスから解放された口で
おぞましい声を上げながら、超常的な力で二人に襲い掛かってくる。
逃げる二人は通りすがりの車に手を振って助けを呼ぼうとしたが、
その車はストレッチを轢いてしまう。車から出てきたのはダイナーの女だった。
銃を構えながら女は、自身はアンジェラの母親と名乗る。
訳の分からないことをいう女から車を奪って逃げようとするアニー。
しかし銃撃され、最早絶体絶命かと思われた。
そこへ意識を取り戻したストレッチが女を抑え込む。
女は車のハンドルに腕を絡めて抵抗する。
間髪入れずにアニーは女の腕ごとハンドルを回し、相手の腕をへし折る。
絶叫しながらアンジェラの母を名乗る女は、娘のアンジェラはまだ16歳と語り、
娘の写真を二人に見せて、理解を求める。
そこには老婆と同じタトゥーを入れた少女の姿が写っていた。
俄かには信じられない中、母親の絶叫に導かれたのか、
老婆アンジェラが姿を現す。変わり果てた娘に近寄る母親だが、
無情にもアンジェラは母親の首をもぎ取った。
恐るべき脅威となった老婆の追跡から二人は逃れ、廃墟となった遊園地に入る。
アニーは自分たちの現状に絶望し、弱音を吐くが、
ストレッチの励ましによりアニーは立ち上がる。
しかしアンジェラもまた二人を諦めておらず、ストレッチは命を落とす。
それでもアニーは諦めず逃げ続け、捨てられていた車に乗り込み、
遊園地を後にする。しかし走行中にアンジェラはまた襲い掛かってくる。
ストレッチの死により吹っ切れたアニーは、激しく抵抗。
老婆をボコボコにしながら、後部座席のシートベルトで縛る。
いつもの調子で下品のラップを刻みながら、余裕の表情で勝利の一服。
暴れるアンジェラは突如、念動力で車を浮遊さえ、近くの湖に叩き落とす。
襲い掛かるアンジェラを車の中に閉じ込め、岸まで泳ぐアニー。
今度こそ勝利を確信するアニーの背後で、湖から静かに浮かび上がるアンジェラ。
近くの家へ助けを求めながら逃げ込むアニー。安堵する中、その家の住所に驚愕する。
そこはアンジェラを配達するよう頼まれた目的地だった。
突然、家中の扉が閉まり、なんとか逃げようと家の奥へと向かう。
暗闇の中、邪教のシンボルが飾られた場所に、大勢の人がいた。
異様な目つきの人々はアニーの目の前で、自身の喉を切り裂き死んでいった。
そしてアンジェラの襲撃。しかしアニーは動じず、悪態をつきながら、
逆に自殺した人々が手にしていた刃物を使って、口を真一文字に両断する。
さすがの老婆も動かなくなり、一安心。
だが、老婆の身体を引き裂きながら、気味の悪いナメクジのような
巨大な人型の怪物が現れ、アニーは迷路のような家の地下へと逃げ込む。
奇妙なことに地下には大量の車があり、何故かアンジェラの母親の車や
新婚夫婦の車、そしてストレッチの車が運び込まれていた。
アニーはストレッチの車から自身の荷物を回収し、逃げ道を探すが、
怪物がすぐそこまで迫ってきていた。
理解不能な状況の中、ストレッチのキーボードを荷物から取り出すアニー。
極限状態で怒りをぶちまけるように、あらん限りの力でキーボードを叩きつける。
執拗な打撃の連続。怪物はあっけなく頭をグシャグシャにされ、死んだ。
その後、彼女はストレッチの車に倒れ込むように乗り込む。
草臥れたアニーを尻目に、ライブ配信が再開され始めた…

不快になるとわかっていても見たくなる動画ってあるよね?
映画「DASHCAM ダッシュカム」はまさにそれだ。
この映画の主人公アニーは倫理観欠如無敵の人だ。
下品ゲスで、不快。他者を下げ、それをネタにして自分を上げる。
傍若無人、ひたすら他者を不快にする、そういう一種の珍獣
しかもそれなりに配信で儲けている、迷惑系の動画配信者でもある。
そんな「思いやりって何それ?」みたいな奴が、
怪しげな老婆と関わったことで巻き起こる事件。
POVで映されるサスペンスホラーは、奇妙なことに恐怖よりも笑いが出てくる。
メイン悪役である老婆は確かに怖いが、それ以上に主人公の置かれる状況の
目まぐるしい変化のつるべ打ちは、ジェットコースターのようで、息つく暇はない。
そして主人公のキャラクター性のおかげで、
悲惨な目にあっても、「トラブルのおかわり」が欲しくなる。
最低で不快なキャラなのだが、悲惨な状況の一種のカンフル剤なのだ。
不快なのに、謎の爽快感を味わえる。非常に味わい深いキャラ。
演じている人物は実際に存在する実名ミュージシャン

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