2009年7月17日金曜日

ストレイボウ

ゲーム「ライブ・ア・ライブ」に登場。

ルクレチア王国に属する魔道士。
武闘大会で決勝戦まで勝ち進むも、
決勝戦で親友でありライバルでもあるオルステッドに敗れ、
王女アリシアへの求婚の権利を取り損ねてしまう。
だが、アリシアが魔物によって魔王山へと
攫われた事を知った彼は、彼女を救う旅に出ようとする
オルステッドを城門の外で待ち構え、
昔からのよしみで彼に同行を申し出る。
そして旅の過程で、かつて先代の魔王を倒した
勇者ハッシュとその仲間だった僧侶ウラヌスとも仲間になる。
魔物達との度重なる苦闘の末、魔王山の最上階の部屋へと
足を進めた彼らは、そこで待ち受けていた魔王と遂に対決し勝利を飾る。
しかし、その魔王は偽者であった。
その事をハッシュの口から告げられたストレイボウは
焦燥感に駆られ、ハッシュが息も絶え絶えに病で死に伏せるのにも
目にくれず魔王像を見回す。すると、彼は魔王像の隠し通路を
開く仕掛けに気が付く。その時、彼は今まで抑えていた気持ちが、
オルステッドを出し抜いて自分が先にアリシアを救おうという
気持ちが爆発した。そして魔術によって、
あたかも魔王山の罠の様に見せ掛けて落盤を引き起こす。
三人で脱出する振りをして二人が出口の向こうに行った事を
確認した彼は魔術を強めて出口を落盤で塞ぎ、
オルステッドとウラヌスには自分が逃げ遅れて
落盤に巻き込まれて死んだと思わせる事に成功。彼は念願を果たす。
だが、それでも気が収まらなかったストレイボウは、
オルステッドを絶望のどん底に突き落とすべく、
ルクレチアに帰って城の客室で眠っていた彼に幻覚の術をかけ、
ルクレチア王を魔王に見せて殺させる事で王殺しの罪と
魔王の汚名を着せる事にも成功。全ては旨くいったかと思ったが、
牢獄内で死に際のウラヌスの助けを得て
脱出したオルステッドは魔王山を再び登り、
遂に隠し通路を見つけストレイボウのいる山頂まで来る。
そこでストレイボウは、山頂に建ってある
もう一つの魔王像から自ら姿を現し、
冥土の土産とばかりに事の顛末をオルステッドに明かす。
そして、自分がいくら努力しても、何においても
自分を上回るオルステッドに対してどれだけ劣等感を抱いていたか、
苦しい思いをしたかを憎悪を込めて告白した彼は
オルステッドに襲い掛かる。
だが、憎しみによって以前より強大な力を得ても、
最期までオルステッドを超えることは無く、敗れ去った。
死後、「心のダンジョン」にて後悔の念に包まれた
彼の魂と出会うことできる。

フフフ…ハハハハハ!ヒャァーッヒャアア!!
 おもしれえほど簡単に引っかかったぜ。
 ハッシュもブザマにおっちんだあとだったしな!
 後はてめえを絶望のドン底に突き落とすため王殺しの罪を追わせた!
 だが…てめえはここに来やがった!!
 てめえはいつもそうやって俺のしてえことをブチ壊しやがるッ!!
 昔ッからそうだ! 俺がどんなに努力しても、
 てめえはいつもその1つ上を行っちまうッ!!
 あの決勝大会の時もなあッ!俺があの夜どんなに苦しんだか…
 てめえにッ!てめえなんかにッ!!わかられてたまるかよッ!!
 だが…俺は今までの俺じゃねえ… 今こそッ!てめえをブッ倒しッ!!
 てめえの引き立て役だった過去に決別してやるッ!!
 あの世で俺にわび続けろぉ!オルステッドーーーーー!!!


LIVE A LIVE」が何故名作といわれるのか。
それは各編の様々なゲームシステムにもよるが
やはり「中世編」の悲劇が一番の魅力であろう。
ストレイボウの裏切りによりオルステッドが
魔王へと変わるこの一連の悲劇。筆者は彼を嫌ってはいない。
彼の行動は人間の心のドス黒い部分を体現したもので、
これは誰しもが抱く感情であり、彼はとても人間らしいといえる。
だからといって彼のやった行動は下種であることに変わりはないが。
それに元凶は彼だけではないことを忘れてはいけない。

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