2008年10月25日土曜日

ジェントルマン

ドラマ「バフィー/恋する十字架」シーズン4 第66話「静けさ」に登場。

ごく普通の田舎町のようで本当は地獄と隣り合わせの町“サニーデール”に現れた怪人たち。
彼らが現れたと同時に町の人々の声が出なくなり、精神病者のようなお供のフットマンたちを
引き連れて人々の心臓を求める。その正体は童謡に出てくる魔物で、
各地を転々としながら人が住むところに現れ、持っている小箱から出る霧を使って
人々の声を奪い、7人の犠牲者を選び、彼らの心臓を抉り取る。
彼らが声を奪うのは弱点であるうら若き“乙女の叫び”を出させないためであり
最期は小箱を壊されて、バフィーの叫び声により頭が弾けて死亡した。

筆者が「バフィー」の中で一番印象に残った魔物。
町中の人間の声を奪うことも凄いが、彼らの目的も凄い。
バフィーに登場する悪魔や魔物、怪物や吸血鬼は地獄の門を開くとか
世界征服だとかかなりデカイことを考えるヤツラもいれば
日常の些細なことを改善したいがために他人を痛めつけるやつまで幅広い。
彼らは何故七つの心臓を欲しがるのか。別に大したことない。
ただなんとなく。ようするに通り魔と同じである。そこに私は魅力を感じたわけである。
解剖道具の入った鞄を手に、宙を浮き、お供を引き連れゆっくりと町を巡回する姿は
幻想的なBGMとマッチし、エミー賞にノミネートされるという偉業を成し遂げる。
ジェントルマンの名に恥じぬ、その行動にも目を見張る。
犠牲者の家のドアを丁寧にノックし、相手がドアを開けたが最後
フットマンがセールスマンのごとく割り込み、犠牲者を押さえつける。
このとき犠牲者は叫び声を上げようとするが小箱に声を奪われてしまっているので
叫んでも意味が無い。ゆっくりと鞄から心臓を入れるビンと抉り出すためのメスを取り出す。
しかもそのひとつひとつの指の動きが繊細で、無駄がない(ようするにお上品)
そして犠牲者の胸部を開きにする。このときあっさりと心臓を抜き取るのではなく
ゆっくりとご丁寧にじわじわと抉り取る。そしてビンに入れて撤収。
肝心要以外の荒事はお供に任せきりでありバフィーとの戦闘においても
本人たちは遠めに見ているだけ。戦いは全てフットマンたちがやる。
しかも、バフィーに惜しみの無い拍手まで送る余裕ぶり。
戦闘に参加しないのかと思いきや、バフィーが倒れればこれ幸いに
近寄ってメスで心臓抜き取ろうとする。
結局は倒されてしまう彼らだが、ここで不思議なことが。
さっきまで大立ち回りをしていたフットマンたちが皆消えているのである。
これはもしかして・・・・・と思い、ジェントルマンの再登場を待ったが結局出てこなかった。
もし「バフィー」の新シーズンがやるなら、ぜひともジェントルマンが再登場して欲しいものである。

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