2011年1月15日土曜日

狼男(ロン)

映画「狼男」に登場。

本名ラリー・タルボット。
ウェールズの名門タルボット家の次男であり、
狼憑きの呪いによって、運命を狂わされてしまう男。
とある曇天の日。ウェールズにあるタルボット一族の城へと
急ぐ一台の馬車があった。馬車に乗っているのは若き青年。
18年前、タルボット城から飛び出した一族の一人であり、
ジョン・タルボット卿の次男であるラリー・タルボットだった。
彼は兄の死をきっかけに故郷へ戻ってきたのだ。
馬車が城に着くと、父であるタルボット卿は
喜びを露わにラリーの帰郷を歓迎した。
ラリーがタルボット城についてすぐ、ロンドンから荷物が届いた。
中身は望遠鏡であり、ラリーはこれを組み立てると
好奇心から町を観察しはじめた。
そこへ望遠鏡に映りこんだのは骨董店の娘グエン。
彼はたちまち恋に落ちると彼女の下へと向かう。
彼女と会話するために店の中にあった銀細工でできた
狼の握りがついたステッキを手に取る。
彼に対してグエンは、それは人狼の飾りであり、
それに刻まれた五芒星が人狼の印であること、
五芒星は人狼の犠牲になる者の手のひらに現れる伝説を話す。
ラリーはこの会話をきっかけに彼女と夜会う約束をする。
その夜、ラリーはグエンと彼女の友人ジェニーを連れて
町へやってきたジプシーの占い師の下へ出かける。
ジェニーが占いをしてもらっている間、
ラリーはグエンに告白するが、彼女には婚約者がいたのだ。
その頃、ジェニーは怪しげな占い師ベラに占いをしてもらっていたが
突如としてベラの額に五芒星が現れ、またジェニーの手にも五芒星が。
ベラは慌てた様子で、ジェニーを追い出した。
闇が深まり、静寂が辺りを包む刻。
そこへどこからともなく響き渡る狼の遠吠え、続けて女の悲鳴。
ラリーはこれを聴き、グエンをその場に待たせると、
悲鳴の主を探した。悲鳴を上げていたのはジェニーであり、
彼女は獣のように吠える何者かに襲われていた。
ラリーは彼女を助けようと、獣と格闘する。
噛まれたものの、持っていた狼のステッキで怪しい獣を殴殺したラリー。
しかし彼も深手だった。そこへジプシーの老婆マレバが通りかかり、
彼はタルボット城まで連れてもらうことにした。
タルボット卿が怪我を負った息子を心配する最中、
知らせを聞いたポール・モントフォード警視、
ドクター・ロイドが現場に急行した。
現場には獣に喉を噛み裂かれたジェニーの死体、
そして奇妙なことに占い師ベラの死体があった。
しかも彼の頭は砕かれていた。このことからジェニーを襲ったのはベラ、
そして暗闇で混乱したラリーがベラを獣と間違えて
ステッキで殴り殺したのではないかということに。
この報告に対して反発するラリーだが、
証拠である自分の体には、噛み裂かれた筈の傷がなく
事件は不可解な状況のまま、解決となった。
しかし納得がいかなかいラリーは墓場に忍び込み
ベラの遺体を調べようとする。
そこに現れたのは自分を助けたジプシーの老婆マレバであり、
彼女は「お前の苦しみは終った、安らかに眠るがよい、息子よ」と言った。
ベラは彼女の息子であったのだ。
その次の日、ラリーはグエンには婚約者のフランクがいることを知り、意気消沈していた。
さらにジプシーの祭りに二人と会ってしまい、嫌々ながら付き合う羽目に。
祭りも長けなわなころ、マレバが現れ、ラリーが狼男になることを告げ、
五芒星のお守りを渡し、ジプシーたちと共に去って行った。
深刻に受け止めなかったラリーは、あろうことかお守りをグエンに渡してしまう。
その夜、ラリーは自身の体に異常が起きていることに気づく。
服を脱いで体を調べると、体中が毛深くなっていた。
ラリーの全身が獣の剛毛で覆われ、ラリーは狼男となった。
翌朝、目覚めたラリーは、泥の足跡が窓からベッドに続いているのをみて愕然とする。
村では昨夜何者かに殺された墓堀人の話で持ちきりだった。
そして次第にラリーへと不審の目が向けられる。
村人たちの視線から逃れるように逃げ出すラリー。
その次の夜、狼男となったラリーは村人たちが仕掛けた罠にかかってしまうが
マレバによって助けられ、事なきを得る。
すぐにラリーはグエンに自身が狼男になってしまったことを打ち明け、
彼女が次の犠牲者になることを危惧し、彼女の下を去る。
父ジョンにも事の次第を打ち明け、一人この地を離れようとするが
ジョンは彼を何とか引き留めようと、椅子に縛りつけ、部屋へと閉じ込めた。
しかしラリーはまたしても狼男へと姿を変え、
モンフォード警視率いる巡視隊に銃弾を浴びせられるが、
狼男は銀でないと死ぬことがない。
遂にその牙は、心配して探しに来たグエンに向けられる。
そこへ現れたジョン・タルボット卿は息子の持ち物だった
銀のステッキで殴りかかり、ラリーの息の根をとめた。
狼男として死んだラリー。その姿は徐々に体毛が薄くなり、
元の人間の姿に戻るのだった…

ドラキュラといえばクリストファー・リー、
フランケンシュタインの怪物といえばボリス・カーロフ、
そして、狼男といえばロン・チェイニー・ジュニア。
前回紹介した「倫敦の人狼」は基本的なプロットを作り上げた
名作として、謂わばルゴシの「魔人ドラキュラ」に相当し
こちらの「狼男」はリーの「吸血鬼ドラキュラ」に相当する。
で、狼男のメイクだが、見事なほど毛むくじゃら。
現代の目から見ると、狼男というよりも獣人と言った方が早い。
しかし後の「狼男」モノに最も影響を与えたことは、言うまでもない。
そして設定も「狼男に噛まれた者は狼男になる」
満月の夜に狼に変身する」といった部分に加え、
さらに「銀細工の武器で死ぬ」という
「狼男」モノのお約束を確立した、記念的作品である。

0 件のコメント: