2009年9月9日水曜日

キングダム病院

映画「キングダム」シリーズに登場。

デンマークの首都、コペンハーゲンに立つ巨大病院。
かつて沼地があったところに立てられており、
そこでは何トンもの布が職人たちにより漂白され
立ち上る湯気によって辺りが霧のように覆われるほどだった。
病院が建てられ、現代になると職人の代わりに
優れた頭脳を持つ医師と高度な技術を持った
医療技術者が国中から集まった。
いつしか「王国(kingdom)」と呼ばれるようになり、
病院の人々があまりに尊大になり、霊の存在を恐れなくなったため
迷信はその存在を許されず、科学と合理主義が全てを支配する牙城となった。
しかし、それを覆すように奇妙ななことが病院を取り巻く。
毎夜、病院に現れては消える無人の救急車、
切り取られた死体の生首が消え、奇妙な儀式をする友愛会、
病院内の出来事を予言するかのように語る皿洗いをするダウン症の兄妹、
病院創設者の不倫で産まれ、創設者により謀殺された少女の霊、
創設者に似た顔を持つ手足が異常に細い赤ん坊、
そして現れる数々の亡霊と悪霊と化した創設者、
果たして、この「王国」の行く末は…

…やがて、沼の寒さと湿気が地の底から甦ってきた。
 そして、この近代的で堅固な要塞のような王国に
 小さな亀裂が入り始めたのである。
 生きた人間が誰一人気づかぬうちに死人の王国への門が
 今、開かれようとしていた…


オープニングの「キングダムッ!」の曲が耳に残る。
未完のまま終わってしまい、やはり筆者が続編を欲する作品。
錆びれた色のような不思議な映像と共に映る
このなんとも不可思議な病院で起こる
変人揃いの病院の人々の日常と怪奇現象が素晴らしい。
特にウド・キアが演じる巨大な赤ん坊の姿は忘れられない。
デンマーク語だとリーエット(riget)であり
謎が謎を呼び、内に秘め続ける王国キングダム病院。
続編作られないかなー。

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