Vaultの住人(Vault Dweller)

ゲーム「Fallout」に登場。

Vault13の元住人。後に新カリフォルニア共和国(NCR)における、
英雄的存在となった人物。彼はVault13に住む、数百人の居住者の内の一人だった。
2141年に生まれ、 Vault内のコミュニティとロボットによって育てられ、
Vaultで平凡な生活を送っていた。しかし新鮮な水を作るための
ウォーターチップが故障したとき、彼の旅が始まった。
予備の部品もなく、代替案もない。他に選択肢もないため、
Vault13の監督官は新しいウォーターチップを探すため、
Vaultの外に個人を送ることを決定した。
一定の年齢の健康な住民全員を集め、くじを引かせた。
彼は「当たり」のくじを引き、新しいチップを見つけるため、
翌日の2161年12月5日にVault13を出発した。
最初の数日間は、襲い来る巨大ネズミに悪戦苦闘しながら
Vault15の位置情報だけを頼りに、東へ向かった。
砂漠地帯を抜ける途中、シェイディ・サンズという小さな集落を訪れた。
彼は集落の人々を助け、集落の中心人物であるタンディと
その父親アラデシュに信頼され、商人の護衛をしていた男イアンを雇い入れた。
彼らの知識と力を借りて、再びVault15への旅を再開した。
しかしVault15は時による風化とスカベンジャーにより廃墟と化していた。
さらに目的のウォーターチップが、大量の瓦礫の下に埋まっていることに気づき、
そこを後にした。集落に戻ると、カーンズによるタンディ誘拐事件に遭遇。
それを解決した後、彼はジャンクタウンへと向かった。
ジャンクタウンは商人の町だが、ウォーターチップは扱っていなかった。
そこでドッグミートという忠実な犬に出会い、最も信頼できる友となった。
ウェイストランドで最も大きな町、ハブの情報を得て、そこへと向かった。
戦後のカリフォルニアで最大の都市であるハブは、Vaultの外で見た中で
最も繁栄していたが、貧富の差が激しく、市民たちには生気がなかった。
次に彼はグールの町、ネクロポリスへと向かった。
そこで彼は初めてスーパーミュータントと遭遇し、戦った。
悲しいことに、イアンが火炎放射器で焼かれて死亡し、その肉の焼ける臭いは
永遠に忘れられない記憶となった。しかし、イアンの犠牲は無駄ではなかった。
遂にウォーターチップを見つけ、彼は足取り軽くVault13に戻った。
しかし喜ぶのも束の間。彼の報告に監督官は取り乱した。
監督官によれば、ネクロポリスで目撃したスーパーミュータントは
あまりに変異が規則的過ぎるため、偶然の産物ではないと結論を出した。
このミュータントがVaultに対する潜在的な脅威であると判断した監督官は、
スーパーミュータントの脅威を排除する任務を彼に課せた。
後になって、この任務は彼を不当に利用したものであり、
監督官には別の思惑があったのだが、当時はVaultへの忠誠心から任務を続行した。
彼は手がかりを求めて再びハブへと向かい、裏社会の存在と接触する。
デッカー率いる組織アンダーグラウンドはVaultの住人を利用しようとしたが、
逆に利用されることになり、その過程で彼はデッカーの魔の手から
BoSのブラザー・ジョナサンを救出した。
しばらくの間はハブを離れるのが得策だろうと考え、
彼は町を出てBoSの下へ向かった。BoSから必要な知識を得られると考え、
入会を試みたが、代わりとしてグローと呼ばれる場所への、
遺物捜索の無謀な任務に送り出した。
核戦争による恐ろしい破壊の痕跡を目の当たりにしつつ、
生還した彼は、探索を成功させたことで、BoSを驚かせた。
約束通り、BoSから知識と技術を得た彼は、情報を元にボーンヤードへ向かった。
途中、グールたちを訪ねるためにネクロポリスへ立ち寄った。
しかしネクロポリスのグールたちは、ほとんどが皆殺しにされていた。
スーパーミュータントが彼の出発直後に町を襲撃していたのだ。
生き残ったグールの一人は、死ぬ直前にスーパーミュータントが
Vaultの住人を探していたと告げた。彼は沈む心のなかに、
冷たい炎を燃え上がらせながら、ボーンヤードへと歩を進めた。
かつてロサンゼルスだった骨組みだけの廃墟、
果てしないボーンヤードを歩きながら、彼は多くの敵と少数の友人に出会い、
スーパーミュータントの性質と真の敵についてさらに学んだ。
2162年3月3日、スーパーミュータントとその信奉者たちの組織ユニティの本部、
カテドラルへと彼は潜入した。敵の一人のローブを盗み、
巨大な建物の地下深くに進むと、そこにはVaultが存在していた。
かつてVaultだった場所は断末魔の叫びが木霊し、
数多くの邪悪な生き物たちがいた。敵の中に身を隠しながら、
Vaultの下層へと進むごとに、不気味な肉塊に覆われた壁が増えていった。
さらに恐ろしいのは、その肉塊が生きており、彼の存在にも気づいているようだった。
その最奥でスーパーミュータントの首魁、ザ・マスターと対峙した。
彼が去る時、ザ・マスターは死に、もはやミュータント軍の支配者ではなくなった。
あと一つ、やるべきことがあった。スーパーミュータントを生み出すもの、
F.E.V.の培養槽。それを破壊するべく、2162年4月20日。
彼はBoSの支援を受け、マリポーサ軍事基地に侵入した。
フォースフィールドの一つにより、ドッグミートが命を落としたものの、
彼は自爆シーケンスを作動させ、培養槽ごと基地を破壊した。
そして彼は英雄として故郷へと帰還した。
しかし2162年5月10日、Vault13で待っていたのは英雄への歓待ではなかった。
監督官がVaultの巨大なドアの外で彼を迎え、彼のVaultへの功績を感謝しつつ、
無期限の追放を言い渡した。監督官によればこれはVaultを守るためであり、
もし他の居住者が彼に倣って外界へと出てしまえば
Vaultを維持できないことを語った。怒りと苦悩に苛まれた彼は、
Vaultに背を向け、二度と振り返らずに去っていった。
悲嘆に暮れたVaultの住人は、Vaultの周囲の砂漠をさまよった。
彼は一時的に怒りを爆発させたが、次第に追放を受け入れ、
監督官の決断が正しかったかもしれないと認めたが、
その裏切りを生涯許すことなかった。
5月12日にジャンプスーツを脱ぎ、それ以来二度と着ることはなかった。
幸いなことに、監督官の決定に憤慨したVault居住者も一部おり、
彼の後を追って、その一団はVault13を去っていた。
彼とその後すぐに出会い、彼は過酷なウェイストランドで生き延びる術を教えた。
7月10日、彼とそのグループは、道中で加わったウェイストランド人たちと共に
北に向かった。南西オレゴンの人里離れた峡谷に彼らは村を設立した。
最初の頃は、自身と同じようにVaultを出た人々を助けようと、
故郷の方角へ偵察隊を送った時期もあったが、その頻度は日々減っていき、
最終的に偵察隊を送るのをやめた。
2167年8月18日、村は完成し、アロヨと名付けられた。
この頃パットという伴侶を得て、村の長老となった。
彼は村人たちに食料を得るための狩猟や農業、住居を建造するための工学と科学、
そして自らと村を守るための戦闘方法を教えた。
2188年10月2日、彼とパットは娘、未来のアロヨの長老を授かった。
20年後、2208年1月16日、彼はアロヨを去ることを決め、
ベッドに畳まれたVaultスーツと回想録を残して、姿を消した。
回想録には署名があり、「The Wanderer(放浪者)」と記されていた。
多くの村人たちは自分たちのリーダーが亡くなったと考えた。
一部の人々は「精霊が天へと連れて行った」と言い、
また、新しい長老たちに自立を促したとも言った。
Vaultの住人の遺産は、アロヨやNCRといった形で生き続けた。
NCRではカーンズを一掃してシェイディ・サンズを救ったことを記念し、
彼の名誉を称える像が首都の議会ホール前に建てられた。
2281年まで、Vaultの住人は英雄として記憶された。
しかし正確な功績は記憶から薄れ、ウェイストランドでよく見られる
流浪の英雄の一人に過ぎないと考えられている…

混沌とした世界を生き抜くRPG「Fallout」シリーズ。
その記念すべき1作目、その主人公が「Vaultの住人」。
(この記事は1作目の主人公が男性である、という認識で書かれています。
ゲーム本編は女性主人公も選べ、ストーリーを進められる
シリーズを通しでプレイした身としては、主人公として非常に稀な存在と言える。
後々の作品の主人公たちは続編で言及されることはなかったが、
続編の2作目で明確に偉業が残っているのが彼である。
彼の遺した財産として、NCRやアロヨといった集団、
NCRの初代と2代目の大統領にして親子アラディシュとタンディと面識を持ち、
そのタンディの誘拐事件を解決した、二人の恩人でもある。
スーパーミュータントの脅威の減少、そして2作目の主人公の存在。
まさに伝説的存在と言えるが、と同時にかなり悲劇を背負っている。
2作目を除く、シリーズの主人公たちは様々なエンディングが待っているが
ゲーム本編の彼の冒険は、どう足掻いても故郷を追放され、
孤独に荒野を歩く姿が確定してしまっている。
一応続編のマニュアルの回顧録での補足で、割と幸せな人生を歩んではいる。
だが主人公としては、かなり割を食った人物である。
ある意味、必ず善い事しても報われるわけではないという、
後々の作品のクエストやストーリーを示す、「Fallout」作品の象徴ともいえる。
故郷を救うため、外の世界でよそ者として、度々厳しい困難に直面し、
使命感を縁に、暴力と死が渦巻く荒野を旅した。
その果ては世界の危機を救ったが、故郷を追われた放浪者。
だが間違いなく彼の行動はウェイストランドの歴史に影響を与え、
その後の主人公たちへの影響も計り知れない人物である。
ちなみに2作目の主人公含め、S.P.E.C.I.A.L.の能力値が
極端に影響する人物であり、戦闘や交渉の優位性は他の主人公同様だが、
Intelligenceに関しては、ゲーム進行において刮目せざるを得ない部分であり、
この値が低すぎると、最早原始人レベルの言語しかできない様子がわかる。

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