ナース(DbD)
ゲーム「デッドバイデイライト」に登場。
本名サリー・スミッソン。
ボロボロの白衣を身に着け、顔全体を白い枕カバーで覆った白人女性。
その名と見た目からわかるように、彼女の職業は看護師である。
しかし看護師としての教育は受けておらず、おそらく資格も持っていない。
常に浮遊した状態を保っており、ユラユラと揺れながら、ゆっくりと移動する。
その白衣は20世紀初頭の標準的な看護師の制服であり、
彼女がクロータス・プレン精神病院で勤務していたことの証である。
顔の枕カバーは同精神病院で使用されたリネン製のもので、
かつて犠牲者の息が止まるまで、顔に押し付けられていたものである。
精神に異常をきたして50人以上を殺害後、謎の存在「エンティティ」によって
霧の森へと召喚された。以来、生存者たちを狩り続けている。
骨を切断する手術用ノコギリである凶器「骨切り鋸」を右手に、
左手には犠牲者の末期の呼気「スペンサーの最期の一息」を所持している。
この呼気は魂の世界を通り抜けることができる能力であり、
使用することで、あらゆる障害物、壁、さらに床を通過し、
テレポート(ブリンク)できる。しかし使用するには多大な苦痛を
強いられるようで、使用後は苦しそうに喘いでいる。
この呼気はクロータス・プレン精神病院の所長パトリック・スペンサーから、
彼女の手で奪われた力強く荒々しい最期の一息である。
かつて夫のアンドリューといつか出来るだろう子どもたちと共に、
彼女は夫が建てた木造家屋で賑やかに暮らすことを夢見ていた。
しかし彼女の人生を迎えたのは、笑顔ではなく破壊だった。
木こりとして働いてた夫の職場は、危険が伴っていた。
ある日、アンドリューの上司が訪ねた。そして彼女の人生は永遠に変わった。
彼女は未亡人になり、そして孤独となった。
食うにも困り、他に選択肢がないサリーは就職先を求めた。
唯一見つかったのは、クロータス・プレン精神病院の仕事。
よほど困窮したものしか働きたがらない場所であり、
彼女の現状そのものだった。十分な教育も受けずに、
病院での下積み生活が始まった。この仕事で生活を維持することはできたが、
何年も続く、過酷な夜勤と重篤な患者たちとの接触は彼女の精神を蝕んでいった。
勤務してから20年、彼女の精神は限界に達していた。
その日、サリーはいつものように患者たちに優しさと思いやりをもって接した。
だが患者の一人、「壊れた女」と呼ばれる患者は、サリーを嘲笑った。
「壊れた女」はかつてサリーと同じ看護師だったと語り、
患者への思いやりは無駄であり、「浄化」こそが必要だと主張した。
かつて「壊れた女」は「病」を蔓延させないための手段として、
患者を殺害していたことを明かした。
この会話以降、サリーの精神は緩やかに崩壊へと向かった。
暴力的な職員や患者との遭遇、「壊れた女」との度重なる接触、
そして夫の死の悪夢に苦しめられた末、理性は手放された。
サリーは「壊れた女」から聞かされていた薬物を注射器に詰めながら、
「壊れた女」の部屋へと向かうべく、廊下を歩いた。
自身を苦しめた不安感は消え去り、宙を浮いてるかのように、
足取りは軽く、風が前へと押し進めているようだった。
「病」は全ての人を蝕んでいると認識しており、
最悪なのはそれを認識できず、拒んでいるものだと。
サリーは注射器を握りしめ、これから始まること、
病院の全てを「浄化」するために為すべきことに備えた。
最初の犯行は、「壊れた女」の殺害だった。
9月の朝、職員が病院に出勤すると、50人以上の患者と4人の職員が殺されていた。
異常な状況の中、病院の隅のほうで、サリーが静かに体を揺らしていた。
幾つかの遺体には首に絞め痕があることから、絞殺されたと推測された。
サリーは救急車に乗せられたが、その救急車が目的地に着くことはなかった。
近くの森の木に衝突事故を起こしているのが発見され、
救急隊員は全員死亡。サリーの遺体は発見されなかった。
事件後、病院は即座に閉鎖された。捜査は行われたが、何もわからず、
地域住民たちの間に不安が募った。さらに今も閉鎖された病棟で
一人の女性が住んでいるという噂が広まった。
そしてある夜、病棟から煙が立ち昇った。
建物は炎上し、燃え尽きるまで誰も炎を消すものはいなかった…
「デッドバイデイライト」第四のプレイアブルキラー、ナース。
記念すべき初DLCで、初の女性キラーである。
無料で手に入るキラーながら、その能力は圧巻の一言であり、
障害物を通り抜け、ステージの高低差を無視し、
相手を追い詰める瞬間移動は、極めれば一方的に生存者を血祭りに上げる。
操作難易度は高めであるが、間違いなく最強のキラーと呼べる。
彼女のゲーム上での性能は置いといて。
彼女の経歴は間違いなく狂うべくして狂った人物だ。
夫の死という悲劇に精神が弱ってる中、
精神が不調な人間と接する仕事を選択し、
過酷な労働環境でより精神が疲弊していく。
且つ、そんな場所での仕事が20年も続く、続けてしまえた。
もし「壊れた女」の存在がなかったとしても、
他の切っ掛けで、彼女の心は壊れてしまっただろう。
同じく、環境によって心が壊れた者としてレイスがいるが、
レイスの動きに人間性がほとんど感じられないのに対して、
ナースは生存者を殺害する際のアクション、メメントモリに特徴があり、
相手の首を絞めて窒息させるのだが、死亡した生存者に対して
優しく瞼を閉じる動作を必ず行う。
看護師として、他者を慈しむ心がまだあるのか、
それとも職業柄、只の手癖なのか。

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